2006年11月24日

「杉浦茂傑作選集 怪星ガイガー・八百八狸」

「杉浦茂傑作選集 怪星ガイガー・八百八狸」

杉浦茂傑作選集 怪星ガイガー・八百八狸
           定価1800円+税 青林工藝舎

かくも貴重な本が限定版とか私家版とかではなく、ごくふつうに出版されたことにただただ感謝し、ここに謹んで版元様のご制作になる「帯の文」を書写させていただきます。
「単行本化を予定されながらなぜかお蔵入りとなった幻の『怪星ガイガー』が、新たに発見された原稿から初単行本化!!『八百八狸』オリジナル版(同じく初単行本化)併録!!1955年、全盛期の代表作がかつてないクオリティで甦る!!」

ここからは蛇足ですが、小生が50年以上前の幼稚園時代に、生まれて初めてしびれた漫画が杉浦先生の「幼年ブック」連載の「ドロンちび丸」でした。「鉄腕アトム」も「鉄人28号」も「まぼろし探偵」も、「ドロンちび丸」に比べればスカ同然で、「幼年ブック」が「日の丸」という当時としてもダサダサな誌名に変わってからも、杉浦漫画のためだけに購読し続けてました。それにしても、杉浦先生に比べて手塚治虫の評判がなぜあんなに高いのかは、いまだにまったく理解できません。三島由紀夫が坂口安吾全集の内容見本にて、安吾と太宰治の世間の評価の差を、「石が浮かんで木の葉が沈む」と嘆いていましたが、杉浦と手塚もまったく同様だと思っています(と言うと少し太宰治には気の毒かもしれませんが…)。「火の鳥」なんか駄作もよいとこだと思うのですが、漫画を理解しない人間に限って高い評価をするような気がするのは偏見でしょうか?しかし杉浦茂先生のファンは手塚のに比べると少ないことは残念ながら確かなようです。大学生だったころ、定食屋で「うまい、早い、安い」言っても受けてくれる仲間はほとんど皆無でした。それでもごく僅かながらもセンスのよい出版人がおられて、いままでにもペップ出版や筑摩書房から巻数本が出ましたし、文庫版も何種類かは出ています。さらにはペヨトル工房や平凡社のように新作を依頼する奇特な出版社もおられました。しかし、どれも長続きはせず、現在新本で入手可能な本はごく僅かです。その一覧はこちらでごらんください。
この本がたくさん売れて、このようにすばらしい装幀の複刻本がもっともっと出版されることを願っています。

posted by 三月山 at 16:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 「本」とか「雑誌」とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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