2020年12月30日

いよいよ廃業しますが「加藤一雄の小説」はついに出ないままでした

用美社から「加藤一雄の小説」の刊行予告が届いたのは2006年のことでした。当初の予定では「無名の南画家 」(1970年)と「蘆刈―あしかり 」 (1976年)の2本に「池大雅名作展」講演録を附録するというものでしたが、その後、富士正晴の評論も収録するとか、特装本も作るとかの情報はあったものの、なぜか遅れに遅れて、ついに2020年末までには出ないことが確定してしまいました。下にリンクを貼っておきますが、このブログでは、出そうとか、遅れたとか、何もわからないとか、10回以上も記事を書きました。ご予約いただいた方々は記録が残っているだけで20名近くおられますが、当店からの販売は不能となりましたので、ご予約はすべてキャンセルとさせていただきます。
昨日、用美社さんに最終確認したところ「加藤一雄集はあの時期熱のあるファンの方々より色々なご意見が重なり、断念した訳ではございませんが、時期をおいてからと思いそのままとなっております。また再始動しましたらご連絡します」とのことでした。このブログは廃業後もしばらくは続けるつもりですので、〈再始動〉の連絡があればお知らせできるかもしれません。あまりあてにせずにお待ちください。

○2017年01月31日「『加藤一雄の小説』近刊予告からついに10年越え
○2016年01月24日「いまだ『加藤一雄の小説』が出るような気配はないような…」
○2015年01月18日「今年こそ『加藤一雄の小説』が出るかどうかはまったくわかりません
○2014年03月02日「『加藤一雄の小説』はどうなったのでしょう?
○2013年02月18日「『加藤一雄の小説』3月発売予定!「限定版」も刊行予定!!
2012年02月04日「『加藤一雄の小説』は今年も出ないかも」
2011年01月18日「『加藤一雄の小説』は今年も「近刊」のまま」
2009年08月25日「『加藤一雄の小説』は年内にでるかも?」
2009年02月09日「こんどこそ出る?「加藤一雄の小説」
2007年11月17日「ついに出る?『加藤一雄の小説』」
2006年10月26日「『加藤一雄の小説』近刊のお知らせ」

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2020年07月18日

「山田稔自選集 3」

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「山田稔自選集 3」
四六判上製331頁 定価2300円+税 編集工房ノア


「山田稔自選集 3」が入荷しました。これにて全3巻無事完結です。

*帯の文
   初めてのパリ、ブーローニュの森近く閑静なアパルトマンで
   ‘’アンデパンダン‘’な老人と過ごした日々、シャルル=ルイ・フィ
   リップの生地でのシモーヌさんとの出会いと別れ、スコット
   ランド北端で知った人の情け━さまざまな心の触れ合いを
   静かに回想する散文の華。自筆年譜付。

*目次
   オートゥイユ、仮の栖(a)
   食卓仲間(b)
   残光のなかで(b)
     *
   小さな町で━シャルル=ルイ・フィリップ(c)
   シモーヌさん(d)
   ポー、ふたたび━ロジェ・グルニエの場所(c)
   テス・ギャラガーを読んでいたころ(d)
     *
   ジョン・オグローツまで━スコットランド(e)
     *
   自筆年譜
   あとがき━選を終えて

 ※(a)講談社文庫「幸福へのパスポート」所収。河出書房版、編集工房ノア版には未収
  (b)「幸福へのパスポート」所収
  (c)「太陽の門をくぐって」所収(?現物未確認)
  (d)「八十二歳のガールフレンド」所収
  ((e)「旅のなかの旅」新潮社、白水社Uブックス所収
  自筆年譜は52頁分。講談社学芸文庫「残光のなかで」2004年刊に大幅加筆

この巻にも単行本未収録のは一篇もありませんでしたが、詳細な自筆年譜が読み応え十分です。先の2冊にはなかったあとがきもはじめて附されました。これによれば、小説と評論は除外したので「厳密にいえば自選散文集とよぶべきもの」だそうです。
Amazonや「日本の古本屋」で<山田稔>本を検索すると、品切れになっている本はどれもけっこうな価格でした。現在入手可能な本も、いずれは値上がりしそうなのでお早めにお揃えください。
通販のお申し込みは、三月書房のサイトの「編集工房ノアの本の在庫」のページからメールでどうぞ。

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2020年01月11日

「山田稔自選集 2」本日入荷

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「山田稔自選集 2」
四六判上製312頁 定価2300円+税 編集工房ノア


「山田稔自選集 2」が入荷しました。1巻が昨年7月でしたから、ちょうと半年後と予告通りの間隔なので、3巻はおそらく今年の7月の予定でしょう。

*帯の文
   山田稔が固有名であると同時に、
   ひとつの文学ジャンルであることは、
   もはや疑いようがない。
   堀江敏幸

*目次
   富来(イ)
   別れの手続き(ロ)
   詩人の贈物(ハ)
   八十二歳のガールフレンド(ハ)
   志津(ヘ)
    *
   松川へ(イ)
   楽しき逸脱━桑原武夫(ト)
   慈父のように(ヘ)
   伊吹さん(ニ)
   生島遼一のスティル(ニ)
   「どくだみの花」のことなど(ホ)
   表札(ヘ)
    *
   天野さんの傘(ニ)
   ニーノさん(イ)
   ある冬の夜のできごと━坂本一亀(ハ)
   古希の気分━松尾尊允(ニ)
   裸の少年(ニ)
    *
   神泉苑(ハ)
   転々多田道太郎(イ)

 ※(イ)「マビヨン通りの店」所収
  (ロ)「特別な一日」所収
  (ハ)「八十二歳のガールフレンド」所収
  (ニ)「天野さんの傘」所収
  (ホ)「こないだ」所収
  (ヘ)「生の傾き」所収
  (ト)「影とささやき」所収

この巻には単行本未収録のは一篇もありませんでした。各篇の初出は表示されていますが、どの単行本に収録されているのかは記されていないので、(イ)〜(ト)で表示しておきます。この7冊はすべて編集工房ノアの刊行で、「生の傾き」のみ版元品切れ中です。よーするにちょっと残念なことに、とりたてて珍しいものはありません。今回もあとがき等がありませんのでよくはわかりませんが、タイトルが少し変更になっているのが数篇あるようです。本文の改稿があるのかどうかも不明です。
通販のお申し込みは、三月書房のサイトの「編集工房ノアの本の在庫」のページからメールでどうぞ。

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2019年12月20日

「ザ・うらたじゅん 全マンガ全一冊」

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菊判640頁 定価2800円+税 第三書館

今年の2月7日に急逝されたうらたじゅんさんの全漫画全1冊。この予告を見たときは、詰め込み過ぎて読みにくいのではと危惧していましたが、予想よりもはるかに読みやすい本になっていました。横開き1頁に原画2頁分で、よーするに文庫2頁分を1頁にまとめたようなサイズですが、菊判はA5判よりやや大きいのでA6判の文庫版2頁よりもややゆとりが感じられます。分厚い割には手に持ちやすく、綴じがきつくないので十分に開くため、ノドの部分も読みにくくありません。これで製本がしっかりしていて耐久力があればよいのですが、そこのところはすぐには判断できません。
この本のやや残念なところは、各作品の掲載誌や発行日が註記されていないことです。例えば、つげ義春さんが絶賛したという「うわばみのおキヨ」は『アナキズム』誌の六号(2005・06)が初出であるというような情報の一覧表が欲しいところでした。
うらたさんには面識がありませんが、ご自身のブログによれば、ときどき三月書房にご来店いただいていたようです。何かを購入されたかどうかはわかりませんが、ご自分の本が在庫されているかどうかをチェックされているようでした。「私の知る範囲では、拙著が常にある本屋さんは京都の三月書房とここだけです(もし他にもあれば、ごめんなさい)」[うらたじゅんの道草日記 2009年 01月 26日]
この本は分厚くて通販だとレターパックで520円もかかりますから、なるべく書店の店頭でお求めください。全国どこの書店でも仕入れは可能です。

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2019年11月20日

「脈 103号 葉室麟、その作家魂の魅力と源」

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「脈 102号 葉室麟、その作家魂の魅力と源」
比嘉加津夫・編集  A5判/162頁 定価1200円+税 脈発行所

*目次
  特集 葉室 麟、その作家魂の魅力と源
    松本輝夫 葉室麟と谷川雁、保田與重郎
         ――歴史上の敗者の物語に時代反転の「曙光」を求めて」
    北野辰一 葉室麟と話したかったこと
    仁衡琢磨 葉室麟 惜別賦――含羞と清冽の人へ――
    坂口 博 葉室麟と五味康祐――「柳生武芸帳」ノオト
    大矢和世 人のもつ尊厳を信じて書くということ
    師岡司加幸 『蜩ノ記』考 ―物語の行方
    金丸謙一郎 土蔵の奥に見いだすもの ―美しい夢に抗して
    仲本 瑩 残された命を使い切る――葉室麟
    松島 淨  葉室麟ノート ―「蜩ノ記」を読む―
  俳句 仲本彩泉 ウラシマから貰った暦
  詩  伊良波盛男 男一人
     仲本 瑩  参拾四円の葬式 他2
  短歌 日比谷久代 悼/羇旅2/色
  小説 仲本 瑩  バラードの斧ひかりの檻(全100/71〜73)
     鈴木次郎  富士山不連奴准教授のテレビ的人間分析学集中講義
     比嘉加津夫 小説始まる 平敷屋朝敏の謎(14)
  論考 佐伯 修  「村上一郎の未発表日記」余禄・私記(一)
     村上一郎 村上一郎の未発表日記と『試行』15
      1963(昭和38)年の日記(6)(佐伯修 編・註)
     青柳瑞穂 「怠け」の方言 怠けて生きたい私たち(20)
     山口弘子 思わずにいられない――村上一郎と三枝ミ之の一葉
     松岡祥男 講演について 吉本隆明さんのこと(23)
  編集後記
  表紙写真=葉室麟(提供・撮影 大矢和世)
  題字= 比嘉良治 本文カット= ヒガカツオ

「脈」次号の特集は「『ふたりの村上』と小川哲生(仮称)」で2020年2月刊行予定。
脈発行所の本の通販は三月書房のサイトの「脈発行所の本」のページからメールでどうぞ。「脈」と「myaku」のバックナンバーも少しあります。

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2019年11月01日

「アナキズム・カレンダー2020」

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A4横サイズ/28頁/価格1200円(税込) アナキズム文献センター 編集・発行

今年はいまだかってなかった早い時期に「アナキズム・カレンダー2020」が入荷しました。年末までに丸二月も販売期間があるのは初めてです。よくは知りませんがジャニーズとかのカレンダー類と比べても、さほど遅れをとっていないでしょう。スタイルはここ数年のと同じで一月分が2頁、開くと上部が記事、下部がカレンダーとなってます。表記は例によって曜日はエスペラント表記で月曜始まりです。
特集は「エマ・ゴールドマン1869-1940」。発行所のサイトによれば、“エマの多彩の活動が伝わるよう、生涯の同志であるアレクサンダー・バークマン、幸徳秋水らが処刑された大逆事件に対する日本政府への抗議や救済を世界に呼びかけた雑誌『マザーアース(母なる大地)』、日本でもっとも強くエマに思想的な影響を受けた伊藤野枝訳の文章、「平民新聞」でのエマ自伝の連載時のイラストなどを紹介。”とのこと。
このカレンダーの送料は180円、2015年の「山鹿泰治」も少し残っています。こちらも税込み1200円、お申し込みは三月書房のサイトの「南天堂関係者の本」のページからメールでどうぞ。

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2019年10月29日

山田稔「門司の幼少時代」。本日入荷。

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山田稔「門司の幼少時代」
   判型:122×188mm/角背糸かがり上製本
   表紙・背貼り合せ ホローバック仕上げ
   本文128 ページ
   付録栞「少年の港」12ページ
   定価2200円+税(税込2420円) 発行・ぽかん編集室
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ぽかん編集室のはじめてのハードカバー単行本は、角背糸かがり上製本・表紙・背貼り合せ・ホローバック仕上げ・表紙の枠空押しという、たいへん上等な装幀です。上の写真は発行者のツイートからコピペしたものでやや不鮮明ですが、雰囲気はわかるでしょう。おそらくこの造本のために定価が数百円高くついたかと思われますが、充分その値打ちはあると思えます。発行部数は知りませんが、さほど多くないはずですし、造本がこんなに凝っていますから、増刷はなかなかたいへんであろうかと思われます。なお、初回入荷分にのみおまけのポストカードが1枚附いています。山田氏の文章はなく、小さなイラストがあるだけで、とくにどーとゆーよーなものではないよーに思いますが、おまけの好きな方はお早めにどうぞ。送料180円。
内容は「ぽかん」の6〜8号に連載された分に新稿を追加されたもので、8割位が書き下ろしだそうです。付録の栞には「海鳴り17(2005年5月)」掲載の「少年の港」が一部改稿して収録されています。
この本の通販は三月書房のサイトの「他店ではあまり見かけない本」のページからメールでどうぞ。「ぽかん」2号〜8号も販売しています。

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2019年07月01日

「山田稔自選集 1」本日入荷

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「山田稔自選集 1」
四六判上製310頁 定価2300円+税 編集工房ノア


「山田稔自選集 1」が入荷しました

*帯の文
   エッセイ『ああ、そうかね』『あ・ぷろぽ』から
   精選された短篇に、戯文をふくむ数篇を加えて編まれた
   多彩な散文集。エッセイで小説、「散文芸術」の味わい。

*目次の一部
  1 『ああ、そうかね』より
     「道端文芸」ほか全25篇
  2 『あ・ぷろぽ』より
     「時の栞」ほか全36篇
  3 その他
     ・礼儀としての「健康」(イ)
     ・独り酒(ロ)
     ・名付け親になる話(ハ)
     ・老いた閑人(ニ)
     ・便所にて(ホ)
     ・ヴォア・アナール(ヘ)
     ・広島カープ論(ト)
     ・コーモンのむこうがわ
  *初出について(著者)

  (イ)「影とささやき」所収
  (ロ)「八十二歳のガールフレンド」所収
  (ハ)「こないだ」所収
  (ニ)初出「大和通信 100号」、単行本未収録
  (ホ)「スカトロジア」各版所収
  (ヘ)1972年朝日新聞社刊「ヴォア・アナール」所収
  (ト)1982年筑摩書房刊「生命の酒樽」所収
  (チ)1969年記。掲載紙誌不明。単行本未収録

ごらんのよーに、単行本未収録は2編のみのよーですが、「ヴォア・アナール」とか「生命の酒樽」は絶版になって久しいので、お持ちでない方が多いことでしょう。「自選集」の続刊に、このあたりの本からたくさん採ってくださるとよいのですが。しかし、いずれにしましても「全体にわたり多少筆を加えた、改題したものも若干ある」とのことですから、元本をお持ちの方もお求め下さい。唯一残念なのは、著者のあとがきがないことでしょう。
2巻と3巻は半年間隔で出る予定だそうです。続刊のご予約は刊行予定日が確定してからお願いします。
通販送料176円、「
海鳴り」31号を未入手の方は、お申し出いただけば同梱します。
お申し込みは、三月書房のサイトの「編集工房ノアの本の在庫」のページからメールでどうぞ。

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2019年05月19日

「脈 101号 勝連敏男という詩人」

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「脈 101号 勝連敏男という詩人」
比嘉加津夫・編集  A5判/154頁 定価1200円+税 脈発行所

*目次
  特集 勝連敏男という詩人
    黒田喜夫 勝連敏男の詩へ
    芹沢俊介 暗さという中心 勝連敏男の詩に寄せて
    勝連繁雄 勝連敏男が「詩人」になる前
    川満信一 自立を求めて「血」に抗う―勝連敏男との交友
    仲程昌徳 〈夢〉の出所―勝連敏男1977年〜1978年
    松島 淨 勝連敏男ノート
    松原敏夫 勝連敏男という詩人―その詩と記憶の周辺
    仲本 瑩 エロスのロストワールドを
    大城貞俊 幻想のノンフィクション―勝連敏男の詩世界の照射力
    高良 勉 勝連敏男の思い出
    比嘉加津夫 詩人勝連敏男
    勝連敏男年譜
  俳句 仲本彩泉  アイドリング脳
  詩  伊良波盛男 老人の歌
  小説 仲本 瑩  バラードの斧ひかりの檻(61〜65)
     東木武市  島の西郷どん(5)
     比嘉加津夫 川端康成の死 平敷屋朝敏の謎(12)
  論考 村上一郎 村上一郎の未発表日記と『試行』13
      1963(昭和38)年の日記(4)(佐伯修 編・註)
     村上一郎 学生運動の現象学―いくつかの批判にこたえつつ
         (金原甫 注)
     松岡祥男 〈対話〉について 吉本隆明さんのこと(21)
     青柳瑞穂 現代の仕事における「怠け」
           怠けて生きたい私たち(18)
  編集後記
  表紙写真=勝連敏男(提供・勝連静子)
  題字= 比嘉良治 本文カット= ヒガカツオ

勝連敏男という詩人についてはまったく何も知りませんでした。そもそもこの名字の読み方もわかりませんが、ネットで検索したところでは、カツレンと読むらしいです。このカツレン氏は1943年生まれで1994年に死去。享年50歳。1979年に『勝連敏男詩集―1961~1978』にて第2回山之口貘賞を受賞。他に詩集歌集句集評論集など20冊ほど出版。
この雑誌はすぐに売り切れることも少なくありませんので、お買い求めはおはやめにどうぞ。
「脈」次号の特集は「黒田喜男と南島(仮)」で2019年月刊行予定
脈発行所の本の通販は三月書房のサイトの「脈発行所の本」のページからメールでどうぞ。「脈」と「myaku」のバックナンバーも少しあります。

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2019年05月12日

田中千鳥の本

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  「{復刻}千鳥遺稿 田中千鳥の詩の世界」
  (別冊「千鳥月光に顕つ少女」上村武男)
   B6判114頁?(別冊20頁) 価格1500円+税
   発行・アートスペース『ことるり舎』

田中千鳥は1917年3月に生まれ、1924年8月にわずか満7歳(小学二年生)で死去。この本は彼女の遺稿を母の古代子が出版した遺稿集の何度目かの復刻販です。本人の詩と作文と日記、そして、母、義父、叔父による追悼文が附されています。今回の復刻版には、上村武男氏が編集工房ノアの「海鳴り」14号(2001年)に発表された「千鳥月光に顕つ少女」が別冊として附いています。評論集『千鳥月光に顕つ少女』2002年編集工房ノア刊にも収録。

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  「千鳥のうた」詩・田中千鳥/絵・アジコ
   A5判50頁 価格1000円+税 発行・千鳥百年プロジェクト
こちらは千鳥の詩20編にイラストをつけた絵本で、全頁カラー印刷。発行所の千鳥百年プロジェクトのサイトはすぐれもので、千鳥の全作品を無料公開しているほか、いろんな関係情報も充実しています。早い話が、上記の本を読まずともほぼ間に合うような気がしないでもありませんが、うちの店でも販売させていただくことになりました。通販のお申し込みは三月書房のサイトの“他店ではあまりみかけない本”の頁からどうぞ。

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2019年03月28日

「海鳴り」の31号着荷

uninari31.JPG「海鳴り」31号 ※非売品 

編集工房ノアが年に1回発行しているPR誌「海鳴り」の31号が例年になく早く届きました。昨年は4月末でしたが、5月になってからの年もあり、こんなに早いのはちかごろ記憶にありません。目次は上の表紙画像をクリックして拡大すれば読めるはずです。山田稔氏の「本棚の前で━三冊の本」は、1999年夏に下鴨古本まつりにて三冊五百円で購入された本について。天野忠の「枯木とひかりの子供」は前号と同じく未公表の童話集の一篇。涸沢純平氏の「土の声━常田富士男さんとの縁」は、昨年亡くなった俳優常田富士男氏の思い出。ノアから詩集を4冊出している常田茜氏は孫娘だそうです。この一年にノアが刊行した新刊は21冊。数年前までは30冊を越えていたのでやや少なめですが、うちの店では『こないだ』と『やちまたの人』が大量に売れたので、とてもけっこうな一年でした。それから今年も山田稔氏の「随筆選」の刊行が予告されていますが、書名等すべて未定なので、今秋に出ればよいほうでしょう。

「海鳴り 31」は、例年通り地べたの店またはネットにて、ノアの本及び関係ありそうな本を買っていただいた方に、「おまけ」として進呈しています。まことに申し訳ございませんが「非売品」につき、この冊子のみの通販はいたしかねますのでご了承ください。たくさんいただいていますから、およそ年末までは十分配布できるでしょう。

編集工房ノアの本の通販は、三月書房のサイトの「編集工房ノアの本の在庫」のページからどうぞ。

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2019年02月18日

「脈 100号 上野英信と筑豊・沖縄」

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「脈 100号 上野英信と筑豊・沖縄」
比嘉加津夫・編集  A5判/190頁 定価1300円+税 脈発行所

*目次
  特集 上野英信と筑豊・沖縄
   上野英信 私の緑化闘争
   上野 朱 地の底から美ら海へ
   松本輝夫 上野英信と谷川雁―その共同と決別の深層
   三木 健 『眉屋私記』をめぐる人々
   坂口 博 「人間雑誌」と『眉屋私記』
   仲程昌徳 上野英信と流儀―『眉屋私記』をめぐって
   内田聖子 絶望にふさわしい快楽
   井手川泰子 上野英信先生の思い出
   小日向哲也 砂掛け爺爺の一人言―雁さんと並ぶ傑物との往時茫々
   北野辰一 近代化による流氓 『出ニッポン記』を読む
   仁衡琢磨 フラクタルあるいは王様と少女
          ―上野英信と再帰的重層的構造
   奥村華子 媒介される不可能性
          ―上野英信による記録が必要とされるとき
   新城兵一 上野英信の方へ
   仲里 効 たった一つの〈此処〉、幾つもの〈彼処〉
   青柳瑞穂 上野英信「スカブラの話」 怠けて生きたい私たち(17)
   比嘉加津夫 上野英信断想

  俳句 仲本彩泉 カウントダウン100
  短歌 日比谷久代  頌 『脈』百号に寄す/覉旅
  詩  仲本 瑩   海嘯(8)
     伊良波盛男  故郷の廃家
  小説 東木武市   島の西郷どん(4)
     仲本 瑩   バラードの斧ひかりの檻(全100/55〜60)
     比嘉加津夫  秋成のこと 平敷屋朝敏の謎(11)
  論考 村上一郎   村上一郎未発表日記と『試行』XII
             ―1963(昭和38)年の日記[3](佐伯修 編・註)
     松岡祥男   「ネギ弁当」にはじまる 吉本隆明さんのこと(20)
     安里昌夫   迫り来る修羅の極致と南島への鬱              ―『出発は遂に訪れず』(島尾敏雄・著)について
  編集後記
  表紙写真=上野英信(撮影/提供・本橋成一)
  題字= 比嘉良治 本文カット= ヒガカツオ

記録のために目次等を掲載しておきますが、この号は発売直後にほぼ完売しました。発行所にもすでに余分がほとんどなさそうなので通販はいたしかねます。この雑誌は数百部しか制作されていないので、特集によってすぐに売り切れることも少なくありません。
そのかわりと言っては何ですが、しばらく品切れだった97号「特集:沖縄を生きた島成郎」が重版されました。第2刷には新たにグラビア6頁が追加されましたが定価は変わりません。写真は島夫人の提供によるもので全11葉。この内数葉は佐藤幹夫氏の『評伝島成郎』にも掲載されています。その他の写真が初公開なのかどうかは不明です。

「脈」次号の特集は「勝連敏男という詩人(仮)」で2019年5月刊行予定
脈発行所の本の通販は三月書房のサイトの「脈発行所の本」のページからメールでどうぞ。「脈」と「myaku」のバックナンバーも少しあります。

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2018年12月23日

「アナキズム・カレンダー2019」入荷

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「アナキズム・カレンダー2019
 近藤憲二没後50年〜三代で継いできた近藤文庫」
A4横サイズ/28頁/価格1200円(税込) アナキズム文献センター 編集・発行

何とか年内に「アナキズム・カレンダー2019」が入荷しました。これは12月27日に入荷した2016年版に次ぐ遅さです。スタイルはここ数年のと同じで一月分が2頁、開くと上部が記事、下部がカレンダーとなってます。表記は例によって曜日はエスペラント表記で月曜始まりです。
特集は「近藤憲二没後50年〜三代で継いできた近藤文庫」。発行所のサイトによれば、“1堺利彦・為子、近藤憲二・(堺)真柄、そして近藤千浪と三代に渡り、ときに自分たちのものを二の次にしてまで、守り抜いてきた貴重な資料、特にアルバムをメインに紹介しています”とのこと。
このカレンダーの送料は180円、2015年の「山鹿泰治」も少し残っています。こちらも税込み1200円、お申し込みは三月書房のサイトの「南天堂関係者の本」のページからメールでどうぞ。

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2018年12月18日

「黒のマガジン」第4号 

>黒のマガジン4.jpg 「黒のマガジン」第4号 定価800円(税込)

8月に出るとの予告があった「黒のマガジン」の第4号がやっと入荷しました。この特集は“水木しげるとカメラ雑誌の世界”です。編集発行人の黒木和也氏のブログによると“様々な写真資料からみた水木作品やその作画術、といったものを話したり記したりしています。他にも、水木とお笑い芸人や、水木と海外怪奇小説といったものもあり変にボリュームのある内容になっている”とのこと。特集は78頁分で、小さなフォントの三段組みに図版も多数収録されていてかなりの情報量です。
この雑誌の通販は通販は三月書房のサイトの“他店ではあまりみかけない本”の頁からメールでどうぞ。
第3号「水木しげるとアメリカンコミックスの世界」の在庫も残っています。
藤本和也さんのブログ(仮タイトル)
「黒のマガジン」のブログ

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2018年11月25日

「ぽかん」8号、「APIED・32 寺山修司」

pokan8.JPG 「ぽかん」8号

 本文80頁/定価700円+税 編集・真治彩/発行・ぽかん編集室
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*目次
〈エスさま、わたくしたちを‥‥〉―「門司の幼少時代」(3)  山田稔
初恋について   石橋正孝
水ギョーザ  岩阪恵子
ライク・ イエスタデイ   能邨陽子
フルサトヲ取リ廻ル色―高祖保と牛窓の海  澤村潤一郎
父のチェーホフ( 四)―1928年、湯浅芳子  扉野良人
多喜さん漫筆(七)―郷玩と俳句  外村 彰
六さんのこと  内堀弘
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この号も前号同様おまけ冊子はついていません。これで3号続けておまけ無しで判型も同じなので、この形で定着するのでしょうか?この雑誌は1号と2号はA5判横開き無線綴じ、3号から5号は本体は6号以降と同型の中綴じですがA4判の附録ありとスタイルが一定していません。おまけ好きの方にはよいかもしれませんが、販売する方としてはごちゃごちゃしていて陳列しにくくてめんどうでした。この号の山田 稔氏のは8頁分。信愛幼稚園というキリスト教のに通園されていたそうです。京都の河原町御池にカソリック教会があり同名の幼稚園が附属していますが、門司のはYMCA附属らしいのでプロテスタント系ででしょう。内堀弘氏の「六さんのこと」の六さんとは晶文社の編集者などしていた故中川六平氏のことです。
この本の通販は三月書房のサイトの“他店ではあまりみかけない本”の頁からどうぞ。「ぽかん」のバックナンバーは1号以外は揃っています。

032.jpg 「APIED・32 寺山修司」

本文90頁/定価700円+税 編集・金城静恵/発行・アピエ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
32号の特集は寺山修司。発行所がうっかりしていて入荷しなかった31号も同時入荷しました。特集は小説と食事。この雑誌のえらいところは創刊から15年以上になるのに、装幀も編集方針もまったく変わらないことです。これならバックナンバーも揃えて陳列しやすくてけっこうです。バックナンバーは半分ほど完売ですが、仕入れ可能なのはすべて在庫しているはず。通販のお申し込みは三月書房のサイトの「アピエの本の在庫」のページからメールでどうぞ。

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2018年11月15日

「脈 99号 今氏乙治/上間常道」

myaku99.JPG

「脈 99号 今氏乙治作品アンソロジー/名編集者・上間常道さん追悼」
比嘉加津夫・編集  A5判/218頁 定価1300円+税 脈発行所

*目次
  特集  今氏乙治作品アンソロジー
   今氏乙治アンソロジー
   宿沢あぐり  解題 今氏乙治のことなど
   兼子利光   今氏乙治―「四人組」とカツ丼
   服部和美   今氏乙治先生と吉本さんのこと
   仲本 瑩   今氏乙治とオト先生
   松島 淨   今氏乙治ノート
   松岡祥男   「エイリアンの手記と詩」について
            ―吉本隆明さんのこと(19)
   今氏乙治年譜
  特集  名編集者・上間常道さん追悼
   上間常道  私は沖縄を生きた
   上間常道  「新沖縄文学」と「沖縄大百科事典」のこと
   新川 明  上間常道―「人と足跡」瞥見
   川満信一  上間常道追悼―惜しまれる知性の損失
   橘川俊忠  「そりゃあ大変だったよ」―上間常道さんを追悼する
   松本輝夫  一期一会の大学同級生、上間常道を偲んで
           ―「沖縄自立」の初志遂行に命を賭けた編集者
   仲里 効  この「在所」を越えて―極私的に、存在了解的に
   天久 斉  上間さんの思い出
   高良 勉  生き様で―上間常道氏追悼
   矢代俊三  上間常道さん追想
            ―雑誌『現代の理論』から自己を問い、沖縄へ
   間宮幹彦  ご依頼について―比嘉加津夫さんへ
  俳句 仲本彩泉 カウントダウン99
  詩  仲本 瑩   海嘯(6〜7)
  小説 東木武市   島の西郷どん(3)
     仲本 瑩   バラードの斧ひかりの檻(53〜54)
     伊良波盛男  夢物語
     比嘉加津夫  秋成のこと 平敷屋朝敏の謎(10)
     杼該 至矢  密室(4)
  論考 村上一郎   村上一郎未発表日記と『試行』XI
             ―1963(昭和38)年の日記[2](佐伯修 編・註)
     青柳瑞穂   キーツとトムソンの「怠惰」な詩(後篇)
             怠けて生きたい私たち(16)
  編集後記
  表紙写真=上間常道(提供・上間かな子)
  題字= 比嘉良治 本文カット= ヒガカツオ

今氏乙治(いまうじ おとじ)は1902年深川の生まれで早稲田大学文学部卒。深川にて小中学生相手の私塾を開き、吉本隆明、北村太郎らを指導。1945年3月11日の東京大空襲にて行方不明。第一早稲田高等学院在学中から同人誌等に詩や小説を発表。これらは宿沢あぐり氏が私家版にて、2004年に『今氏乙治作品抄』、2008に『新編 今氏乙治作品抄(2分冊)』としてまとめられましたが、どちらも現在は絶版です。今回のアンソロジーには20篇ほどが再録されています。
上間常道(うえま つねみち)は1943年大阪生まれで東大文学部卒。河出書房等を経て沖縄タイムスに入社し「新沖縄文学」「沖縄大百科事典」等の編集・出版に従事。退社後は2006年に出版舎Mugenを立ち上げ、同社サイトによると現在までに36点刊行。2018年8月死去。この号には本人の文章と講演が転載されているほか、友人等による追悼文が掲載されています。

「脈」次号の特集は「上野英信と筑豊・沖縄(仮)」で2019年2月刊行予定
脈発行所の本の通販は三月書房のサイトの「脈発行所の本」のページからメールでどうぞ。「脈」と「myaku」のバックナンバーも少しあります。

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2018年10月18日

『卜部哲次郎・鐵心和尚集』

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『卜部哲次郎(辻潤ノ高弟)・鐵心和尚集(師僧ハ中村戒仙) 付 卜哲の追っかけ』
    卜部哲次郎著 大竹 功編著
    A5判/612頁  定価3500円+税  仮立舎

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   目次
    卜哲の追っかけ 1〜3
    卜部哲次郎・鐵心和尚の作品
    鐵心和尚詩鈔 (改訂版)
    卜部哲次郎・鐵心和尚の信書
    卜部哲次郎・鐵心和尚の年譜
    卜部哲次郎をめぐる時代社会と、周辺の人たち 
    卜哲の追っかけ 4〜10
    卜部哲次郎・鐵心和尚の参考文献リスト
    あとがきにかえて
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
きょう著者の方から、このけっこうな本を寄贈していただきました。こちらはまったく忘れていたのですが、20年近く昔に虚無思想研究会の大月建氏を紹介したことを感謝されてのことのようでした。(※数年前に亡くなった大月氏については、このブログの2016年03月13日に記事があります)
さて、この記事を書くために「卜部哲次郎」をググったら、1番上に出てきたのが、あきれたことにわが三月書房の「虚無思想研究の在庫」のページでした。そのことだけでも彼が世間的にはほぼ無名の人物であることがわかるでしょう。辻潤の高弟と自任する卜部哲次郎については、辻潤関係の本などにちらほら出てくるほかは、著書も伝記もなく、ほとんどその生涯は不明でした。この本の著者の大竹氏はふとしたきっかけで今世紀の初めに「卜哲の追っかけ」を始められましたが、その精力的な探索の結果、従来不明だった生年月日、本籍、家系、経歴、僧歴等がかなり詳しく解明されました。最終学歴は不明のままですが神戸の高等商業(現神戸大学)かと想像されています。
卜部哲次郎は1900年生まれ、辻潤や吉行エイスケ、高橋新吉らダダ系、アナ系の人々と交友があり、昭和の初めに出家、臨済宗の禅僧・鐵心和尚となり愛媛の円通寺住職として1949年に没。遺族は80歳代の娘さんがご健在。
この本には大竹氏が現在までに入手されたすべての詩文と書簡類等が収録されていて、これらがおよそ400頁分。そして残りの200頁分が卜部についての探索記「卜哲の追っかけ」と、年譜、家系図、資料等です。大竹氏によれば鐵心は「飲んだくれのクソ坊主」だったそうですが、あの時代に自由に生きて、兵士にも囚人にもならずに過ごせたのだから、やや早死にとはいえまずは楽しい人生だったのではないでしょうか? なお、この本は地方小出版センター扱いにて10月22日発売とのこと。三月書房でも通販可能ですが、分厚いので送料が510円もかかりますから、なるべくご近所の書店で取り寄せてもらうことをおすすめします。発行部数はわずかと思いますのでお急ぎください。なお、発行所のサイトに著者による紹介記事があり、卜部哲次郎の全作品リストや肖像写真等を見ることができます。

この本の通販は三月書房のサイトの“「南天堂」関係者などの本の在庫”のページからメールでどうぞ。なお、寺島珠雄著「南天堂:松岡虎王麿の大正・昭和」に卜部哲次郎は数カ所登場しています。

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2018年10月01日

「やちまたの人 編集工房ノア著者追悼記続」

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「やちまたの人 編集工房ノア著者追悼記続」涸沢純平 
定価2000円+税 編集工房ノア

昨年秋に出た涸沢純平社主の「遅れ時計の詩人 編集工房ノア著者追悼記」はたいへんよく売れましたが、待望の続巻が刊行されました。この巻には、足立巻一、川崎彰彦、塔和子、杉山平一、鶴見俊輔、東秀三、三輪正道らへの追想などが収録されています。前巻に続いて巻末に附されているわりと詳細な略年史は2006年7月から2018年10月1日まで。数年後には追悼記の続々と略年史の続きを刊行していただきたいものです。なお、この巻の帯文は山田稔氏が書いておられますが、上記の書影をクリックして拡大していただくと読めるはずです。

「やちまたの人 編集工房ノア著者追悼記続」のほか編集工房ノアの本の通販は、三月書房のサイトの「編集工房ノアの本の在庫」のページからどうぞ。今なら「海鳴り30号」が残っています。

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2018年08月13日

「脈 98号 写真家 潮田登久子・島尾伸三」

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「脈 98号  写真家 潮田登久子・島尾伸三」比嘉加津夫・編集
 A5判/193頁 定価1300円+税 脈発行所

*目次
  特集  写真家 潮田登久子・島尾伸三
   潮田登久子  本の景色と私
   島尾伸三   思い出と注釈
   飯沢耕太郎  島尾伸三と潮田登久子の「写真的結婚」
   阿部日奈子  素性の知れたふたり
   鳥原 学   島尾伸三と潮田登久子の写真的生活
   加持ゆか   見えるものと見えないものを巡って
   大上真一   写真集『BIBLIOTHECA』(潮田登久子)について
   松岡良樹   本の景色と私たち
   仲里 効   季節風に吹かれ、カフカ的に
            ――島尾伸三の〈照片〉と〈雑文〉の曲率
   神林 優    グリル網
   倉石信乃   常在のVISTA―島尾伸三「生活」を見る/読む
   満留伸一郎  輪郭と光――島尾伸三の写真
   西蔵盛史子  伸三さんと登久子さん
   比嘉加津夫  凝羅儒的にふたりの写真家――島尾伸三と潮田登久子
  俳句 玄 子  老いの入り舞い
     仲本彩泉 カウントダウン
  詩  伊良波盛男  夜の川
     仲本 瑩   海嘯(3〜5)
     西銘イクワ  「永山則夫の罪と罰」を読んだ
  小説 東木武市   島の西郷どん(2)
     仲本 瑩   バラードの斧ひかりの檻(50〜52)
     杼該 至矢  密室(3)
     比嘉加津夫  マカテの馬琴論 平敷屋朝敏の謎(9)
  論考 村上一郎   村上一郎未発表日記と『試行』X
             ――1963(昭和38)年の日記[1](佐伯修 編・註)
     松岡祥男   特集「沖縄を生きた島成郎」を受けて
               吉本隆明さんのこと(18)
     青柳瑞穂   キーツとトムソンの「怠惰」な詩(前篇)
             怠けて生きたい私たち(15)
  編集後記
  表紙写真=「島尾敏雄の裏日記など」撮影・潮田登久子
  題字= 比嘉良治 本文カット= ヒガカツオ

潮田登久子・島尾伸三夫妻の特集号で、ご自分たちの写真作品とその注釈、そしてエッセイを寄稿されています。潮田氏の「本の景色と私」は2017年刊行の『本の景色 (SERIE BIBLIOTHECA)』と関係のあるらしきものですが、この本は高価な上に一般流通もしていないようなので仕入れかねていて、現物未見のためなんともわかりません。ちなみにこの写真集の版元はウシマオダとなっていますが、これはご夫妻の自家出版社のようです。娘のまほ氏を加えた3人のサイト「Ushimaoda」というのもあります。島尾伸三氏の「思い出と注釈」は伸三氏撮影による島尾敏雄とその家族の写真25点です。これらの写真はたぶん未公表だったのではないかと思いますが定かではありません。
「脈」次号の特集は「吉本隆明が尊敬した今氏乙治作品集(仮題)」で11月刊行予定
脈発行所の本の通販は三月書房のサイトの「脈発行所の本」のページからメールでどうぞ。「脈」と「myaku」のバックナンバーも少しあります。

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2018年07月16日

「黒のマガジン」第3号 特集・水木しげるとアメコミの世界 

152533522048391002180.jpg 「黒のマガジン」第3号 定価800円(税込)

10年以上前に創刊号を扱ったことのある「黒のマガジン」の第3号が突然入荷しました。第2号は扱った記憶がありませんが、8年ほど前に出ていたようです。この第3号の特集は“水木しげるとアメリカンコミックスの世界”。発行所のブログによると“水木マンガを開いては「このコマってどこかからパクったぽいよな」など他愛もない話を収録してはいましたが、十数年経ってこんな完璧な感じで証明、てか照合されるとは!いやーほんと大爆笑です。ただひたすら水木マンガの元ネタを引っ張りだしてるだけなのに、こんなに笑えるとは。他にも足立&藤本対談と、足立さんのコラム「鬼太郎の髪の毛針はアメリカ製か」は必見ですわ。”というようなものです。図版多数収録されてます。ほかに炭子部山貝と藤本和也の漫画も載ってます。それから、黒マガ増刊号「ミズキカメラ」上下巻、496頁という限定版の資料集も出ているそうですが、こちらはイベントでの直販のみとのことなので入荷予定はありません。8月には第4号「特集・水木しげると写真の世界」も出るそうです。こちらは入荷するかもしれません。詳しくは発行所のブログでお確かめください。
藤本和也さんのブログ(仮タイトル)
「黒のマガジン」のブログ
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