2015年08月29日

「丸善 京都本店」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊062

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8月21日オープンの京都BALの地下1階と2階に出店した「丸善京都本店」を軽く見学して来ました。地下1階が文具と雑誌、コミック、文庫、新書、文芸書など、地下2階がカフェと洋書、専門書など。同店の開業前の宣伝では“地区最大級のカフェ併設大型書店”とあったので、どんなに大きなカフェなのかと楽しみにしてましたが、ごく狭い店でした。“地区最大級”というのは“カフェ”ではなく“併設書店”のことのようです。いまどき書店では儲かりっこないので、どでかいカフェで稼ごうとしているのだとばっかり思ってたのでちょっとがっかりしました。品揃えについてはちょっと見ただけなのでよくわかりませんが、雰囲気はなかなか上等でした。界隈の文具店は、ここ10年ほどの間に、文滴堂、ワカバヤシ、壷中堂とすべて閉店してしまったので、丸善の文具売り場の復活はけっこうなことでしょう。ただし、丸善の閉店中にLOFTができたのでいまさらという感もありますが。以前のジュンク堂BAL店に比べると雑誌が少なくなっているような気がしますが、方針の違いなのか、あるいはここ数年で雑誌の売り上げが激しく落ちているからなのかは不明です。

先代のBALに比べるとビルの外観はやや安っぽくなったように思えますが、床面積が増え、テナントもいまのところはわりとちゃんと入っているようなので、河原町商店街の止めどない下流化にわずかながらも歯止めになるかもしれません。

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2015年06月23日

「アスタルテ書房」の閉店セール

KkeYA1cw_400x400.jpg 「アスタルテ書房」のTwitterより

朝日新聞でも大きく紹介されましたが、「アスタルテ書房」のご遺族が閉店セールを開始されました。突然はじまった同店のTwitterによれば、「アスタルテ書房閉店に伴い、蔵書を半額で購入頂けます」とのことで、期間は明記されていませんが、「14:30〜20:00(木曜定休)」となっていますから、しばらくは営業されるのでしょう。販売されるのは本だけなのか、手紙や原稿などの肉筆物、あるいは置物や額物や本棚や机等も売り払われるのかは不明です。

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2015年06月17日

訃報 「アスタルテ書房」店主・佐々木氏ご逝去

エディション・イレーヌ松本氏から連絡をいただきましたが、アスタルテ書房店主の佐々木一彌氏は、6月15日未明に入院先の病院でお亡くなりになったとのことです。享年61歳。お葬式等はすでにご家族のみで済まされたとのこと。アスタルテ書房については、ご子息には引き継がれる意思がまったくないそうなので、このまま閉店となるのでしょう。在庫品は古本組合の市で処分されることになりそうで、閉店セールの予定もいまのところないようです。

京都新聞6月19日付記事 
佐々木一彌さん死去 「アスタルテ書房」経営”

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2013年11月12日

「とらのあな京都店」と「メロンブックス京都店」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊061

toranoana.JPG「とらのあな京都店」

寺町通四条下ルにあった「とらのあな京都店」が、去る10月末に寺町通三条下ルに移転していました。三条通りからごく少し南に下がったビルの1階と2階ですが、1階は全年齢向き、2階は成人向きとなっています。この手の店には今のところ関心がないので、これ以上のことは何もわかりません。

melon.JPGメロンブックス京都店

「とらのあな」から少し南には「メロンブックス京都店」もあります。この店は以前は新京極通蛸薬師下ルの吉本興業のビルに「アニメイト」と同居していましたが、2年ほど前に現在地に移転したようです。ドラッグストアの2階ですがここも入場する気にならないので何もわかりません。この店からさらに南へ行くと「喜久屋書店漫画館」、そこから1筋東に「アニメイト京都店」、そして、寺町通り四条下ルには「信長書店四条河原町店」、さらに四条通りを少し西に行くと「JQ STORE京都店 アニメガ」もあります。よーするに半径数百メートルの範囲に、アニメ、コミック、同人誌、BL、エロゲー等々の専門店が5店集まっているわけです。四条河原町上ルにはブックオフの大型店「河原町オーパ店」もありますから、その集積度はなかなかのものと言えるでしょう。あとは「まんだらけ」があればというところですが、出店の予定はないのでしょうか?「とらのあな」に逃げられた、寺町四条下ルの電器屋街は寂れる一方ですが、元電器店のビルを丸ごと使用している「信長書店」のように、「まんだらけ」向きのテナントビルはたくさんあるような気がするのですが。

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2013年02月26日

「ジュンク堂書店 京都朝日会館店」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊060

junkuasahi.JPG

2月20日にオープンした「ジュンク堂書店 京都朝日会館店」をチラと見てきました。朝日会館は1階がコンビニで、上階には学習塾だのコンタクトレンズ店だの中国物産店などがぱらぱら入っている、あまり活気の感じられない雑居ビルです。その3階と4階にジュンク堂が入りましたが、入口に置き看板があるだけなので、前を通っても気づく人は少なそうです。売り場面積は100坪が2階分で計200坪というあたりのような感じです。3階にごく少し雑誌があり、文庫もそこそこある他は、比較的固めのいわゆる専門書が多いようで、コミック、児童書、タレント本、実用書等、ふつうの書店で一番目立つ本はほとんどありません。専門書のことはあまり知らないのですが、3階に「マルクス経済学」、4階に「マルクス主義思想」がそれぞれ何段もあり、「資本論」が5種類も揃えてあるのには少し驚きました。「国訳大蔵経」ほかの仏教書もやや多い目、明治書院の「漢文大系」の揃いも目立ちました。こんな品揃えでほんとうに商売になるのなら、まことにけっこうなことですが、いずれにしても「BAL店」再オープンまでの仮店舗なので、あまり儲からなくてもよいのでしょう(※註。まったく根拠のない私見なのであてにしないように)。

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2012年12月24日

「ジュンク堂京都BAL店」1月末閉店、2015年春に再開業の予定

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊005-3

「京都BAL」2012/12/24

「京都BAL」の建て替えについては秋口から噂が流れていて、このブログでも2012年10月31日にちらと触れておきましたが、先日やっと正式な発表がありました。
12月14日付の日経新聞によれば、2013年1月末に閉店し、2015年4月に再開業とのことです。この記事で初めて知りましたが、たんなる建て替えではなくて、南隣の空きビルも合わせて新ビルを建設するそうです。上の写真でBALの右側にあるのがその空きビルです。このビルは1980年代末期に建てられましたが、テナントが埋まっていたのは最初の数年だけで、その後は部分的に利用されていたこともありましたが、ここ何年かは完全に閉鎖されたままでした。(この空きビルについては2006年07月04日に記事があります)。現在のBALビルは地下2階地上8階で延べ床面積約9400平米、新ビルは地下2階地上6階で延べ床面積約18800平米とほぼ2倍になります。8階が6階に減るにもかかわらず床面積が広くなるのは、空きビルの敷地がかなり広いからです。この写真で見ると、BALよりも間口が狭いように見えますが、奥は2倍くらいの横幅のあるL字型の敷地です。再開業は2年以上先のことですが、このあたりは深夜しか工事ができないので、工期がふつうの2倍ほどかかってしまうのがつらいところです。「ジュンク堂」は新ビルにも入居の予定だそうですが、現在の書店業界の状況を考えると、間際になるまで確実なことはわからないでしょう。

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2012年04月22日

「BOOKOFF 河原町オーパ店」オープン

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊059-2

BOOKOFF 河原町オーパ店」2012/04/22

4月19日オープンだった「BOOKOFF 河原町オーパ店」を22日に見学してきました。日曜の夜6時台にもかかわらず、エレベーターは途中の階にはまったく止まらず、8階に直行。9階の「タワーレコード」以外の階は、大部分が若い女性向けということになっているため、ぜんぜん知りませんが、ちゃんと商売になっているのでしょうか。
店内は例の「丸善」製なのかどうかは知りませんが、なかなか上等の書棚が並び、案内板のデザインや材質にもけっこうお金をかけているようで、たいへんけっこうな雰囲気です。並んでいる商品はあいかわらずで、めぼしいものは初日にプロが買っていったのかどうか、ほとんど見あたりませんでしたが、さすがに量はかなりありました。
この「ブックオフ」は200坪強で“京都府内最大級”と宣伝しています。現在、京都府内には16店あるようですが、行ったことのあるのは数店のみなので、どこか最大なのかは知りません。しかし、ワンフロアで200坪強というのはけっこう広くて、なかなか見応えがあります。千坪級の新刊書店でも多数階に別れていると、足を踏み入れる気にならない階が多くありますが、ワンフロアだと徘徊しているうちに興味のない分野のあたりに迷い込むこともあり、たまには意外な発見もあります。ほんとはここが「ブックオフ」なくてふつうの古書店だともっとうれしいのですが、こんなテナント料の高そうな場所に出店することは不可能でしょう。
オーパのある河原町四条交差点付近は、いまでもかどうかは知りませんが、京都市内ではもっとも地価の高い地点です。しかし、近年はまともな店がどんどん撤退してしまい、地方都市の駅前とほとんどかわらない街になりつつあります。阪急百貨店がマルイになったのも象徴的ですが、ブックオフの進出は、さらなる低落の兆しでしょう。このところ、このあたりを散歩するときは「タワーレコード」以外に立ち寄りたい店がほとんどなくなっていましたが、「ブックオフ」ができて少しは出掛ける機会も増えるでしょう。ただし、音盤業界の不況は書店業界以上に悲惨ですから、いつ「タワーレコード」が撤退しても不思議ではないような気もしています。

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2012年02月14日

「河原町オーパ」に「ブックオフ」が出店か?

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊059

「河原町オーパ」2012/02/14

これはまだ確実な情報ではありませんが、「ブックオフ」が「河原町オーパ」に出店するとのうわさを聞きました。あくまでもまた聞きですが、ある店に新規開店のための店員募集の告知が掲示してあったとか、新規店は「河原町オーパ」だと店員同士が会話していたのを耳にしたとかゆー程度の話です。それで「河原町オーパ」に行ってみたら、8階のテナントがすべて撤退していることがわかりました。したがって、「ブックオフ」の出店が本当だとしたら、おそらくこの8階にということでしょう。9階の「タワーレコード」同様にワンフロア全部ということになれば、売場面積は約220坪(タワレコのサイトより)です。開店時期はこれもうわさですが、4月らしいと聞いてます。それにしても、河原町通りの止めどのない凋落ぶりと、あまり繁盛していないように見える「オーパ」の現状を考えると、「ブックオフ」の出店はまさにぴったりと言えるでしょう。

補記。その後「河原町オーパ店4月19日OPEN」というチラシを入手しました。やはり8Fでした。

「河原町オーパ」の過去記事。2006年06月15日「京都書院ヴァージョンB/オーム社書店河原町店の遺跡」

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2011年09月05日

「紀伊國屋書店 MOVIX京都店」9月末閉店

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊008の2

「紀伊國屋書店 MOVIX京都店」2011/09/05

「紀伊國屋書店 MOVIX京都店」が8月28日付けで閉店を発表しました。同社のサイトによれば「諸般の事情により勝手ながら2011年9月末日を以て閉店させていただくこととなりました。」とのことですが、この“諸般の事情”とは9月3日毎日新聞によれば「複数の競合店の出店もあり、売り上げが低迷し、回復困難と判断した」ということのようです。複数の競合店とありますが、この地域では近年競合店の出店はほとんどなくて撤退ばかりです。この店の開店は2005年4月ですが、同年10月に丸善、2006年にブックファースト京宝店が閉店し、2006年2月にジュンク堂BAL店の開店はあったものの、河原書店、ランダムウォーク、ふたば河原町などの閉店もあって、このあたりの書店数と売り場面積は間違いなく減少していました。ようするに、競合店というよりも、河原町三条〜四条周辺が四条烏丸方面や京都駅方面に負けたということでしょう。しかし、そんなことよりも、出版業界全体の長期低落と、この「MOVIX京都店」自体の店づくりに売上低迷の大きな原因があったように思えます。
この店の一番の問題は、1階の一番良い場所をインショップ形式で「Forest」というCD/DVD売場に明け渡していたことです。CDやDVD業界はこの店の開店当時ですらすでに下降中であり、しかもその下降速度は書籍・雑誌をはるかに上回っていることはあきらかでした。このことはこのブログの2006年07月15日の記事で指摘済みです。さほど広くもない店ですから、本来ならCDやDVDなどは置かずにもっと書籍を置くべきだったと思うのですが、業界のうわさでは「Forest」は同社のトップの娘さんだったかの担当とかで、支店レベルではどうしようもないとかの話でした。もう少し早い段階で「Forest」を追い出し、地下1階の売場を廃止して、1階のみで書籍・雑誌を売れば少しは採算が良かったのではと思いますが、これは部外者のまったくあてにならない感想に過ぎません。未見ですが、日経新聞によればここの跡はゲーセンになるそうです。いまさら何ですが、新京極に書店は似合わないので、最初からゲーセンにしておいたほうがよかったのではと思います。
それにしても、1997年に開店して2003年に撤退した「ゼスト御池店」に続いての早期撤退は、紀伊国屋書店と京都の相性の悪さなのか、両店とも200坪程度しかなくて、あまり本腰を入れていなかっただけなのかどちらなのでしょうか。そして、将来的には京都市内のどこかにまた出店する可能性があるのか、もうこりごりなのかもちょっと気になるところです。

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2011年05月10日

「FUTABA+京都マルイ店」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊058

「京都マルイ」2011.05.10

4月27日にオープンした「マルイ京都」の「FUTABA+」は、一口では説明のしにくい店でした。メインは6階ですが、1階にも棚数本分の売場があり、2階から5階のエスカレーター側には本と雑誌をごく少し置いた休憩コーナーがあります。1階にはレジと店員が常駐していますが、2階から5階には店員はいなくて、直近の他テナントのレジで購入となってます。6階のメイン売場の横にはスタバがあり、店内に店の本を持ち込んで読むこともできるようですが、その前にも10坪程度の読書スペースがあり、音楽書などの棚があります。メインの売場は日本文学関係を主とするたいへん渋めの品揃えでした。どのくらい渋いかと言うと、やたらに多く目につくのが「幻戯書房」の本というあたりで見当がつくでしょう。こちらのオープンにあわせて17日に「河原町店」を閉店されましたが、前の店からこちらの店にそのまま移動したタイトルはかなり少なそうな感じです。「FUTABA+」のプラスとは「アンジェ」扱いの雑貨も少し置いているという意味らしいのですが、雑貨のことはよくわかり ません。今のところはたいへんによい雰囲気の店ですが、各階に散在する読書コーナーをトラブルなしに管理することとか、いろいろめんどうそうなので、そのあたりはそう長くは続かないかもしれません。

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2011年01月11日

「大垣書店京都ヨドバシ店」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊057

「京都ヨドバシ」2011/01/11

昨年の11月にオープンした「ヨドバシカメラ マルチメディア京都」店を見てきました。地上8階地下2階、売り場面積は約3万8千平方米とのことですが、さすがに百貨店跡地だけあってけっこうな広さでした。2007年2月に閉店した近鉄百貨店をヨドバシが買収すると聞いたときは、ちょっと手直ししてすぐにでも新装開店するだろうと思いましたが、いまどき3年以上もかけて新築するとは、なかなかたいしたものです。全体のほぼ4割が大家のヨドバシで同じく4割がテナントの物販と飲食関係、そして残りの2割が駐車場です。よくはわかりませんが、わざわざ新築した理由の半分くらいは、510台収容の駐車場のためではないでしょうか。
ヨドバシの売場については、ちかごろ、パソコン関係や電化製品はほぼすべてネットで買っているので(※地べたで買うのは設置や廃棄がめんどうな冷蔵庫、洗濯機、エアコン程度)、こういう大型店にはあまり興味がありませんが、ネット通販を利用しない人や現物展示を眺めるのが好きな人には、たいへん見応えのある店でしょう。パソコンソフトの売場にはパソコン関係書がかなり揃っていました。昔ならもっと多かったでしょうが、現在は出版点数そのものも減少しているので、こんな程度で十分なのでしょう。
「大垣書店」は240坪とのことですが、すっきりとしたレイアウトで、大垣のほかの店よりもやや見やすいような感じでした。とくに、イオンモールや二条駅などのようなつまらないCD/DVD売場が併設されていないのが好もしいように思えました。ただし、6階なので書店だけを目指して来る人にはちょっとめんどうでしょう。

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2010年06月15日

イオンモールKyoto「大垣書店」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊056

「イオンモールKyoto」2010/06/15 

5月末にオープンした「イオンモールKyoto」をチラと見学してきました。京都駅前と宣伝はしてますが、実際にはけっこう遠くて、京都駅の北口からだと、徒歩約15分、八条口の東端からなら約10分、近鉄口からなら約5分というあたりです。天気さえよければ文句をいうほどの距離ではありませんが、あいにく大雨だったのでかなりうんざりしました。クルマだとスイスイ入場できるのかどうかは知りませんが、郊外というわけでもないので、けっこう渋滞しそうな感じです。

「イオンモールKyoto 大垣書店」2010/06/15

「大垣書店」は千坪とのことで、それなりに広いような感じでしたがただただ整然と本が並んでいるだけで、品揃えに何か特長があるのかどうかは、ぜんぜんわかりませんでした。はっきりとダメと言い切れるのは、まったく魅力がないCD/DVD売場ですが、これはおそらく、他に出店希望がなかったので、大垣書店が押しつけたられたのではないでしょうか(二条駅店も同様)。レコード業界にパワーがあったころならタワーかHMVあたりが競って出てきたに違いないのですが、大垣書店に専門店並の品揃えを望むのは無理でしょう。
他にはシネコンとユニクロ、ソフマップ、無印良品などの大店と、その他の小店がごちゃごちゃとありますが、そのあたりにはほとんど興味がないので何ともわかりません。飲食店も多数入ってますが、新潮新書の「グルメの嘘」にて“再開発ビルの店にCP良い店なし”、“多店舗展開にCP良い店なし、そして美味い料理もなし”という、まことに説得力のある意見を読んだあとでは、どの店もたいへんなのだろうなとしか思えませんでした。

このモールで一番雰囲気のよいのは、西館と東館を接続する橋と回廊でしょう。屋根はありますが、吹きさらしで、かなり幅の広い板張りで、ところどころにベンチがあり、缶ビールでも飲めば気持ちがよさそうです。とくに2階の回廊はかなり長く、奥の方まで回りこんでいるので、幼稚園から小学校低学年あたりの男児なら、鬼ごっこでもさせておけば一日中遊んでいるでしょう。

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2010年02月25日

「ジュンク堂書店京都BAL店」が増床

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊005-2

ジュンク堂書店京都BAL店 B1へのエスカレータ」2010/02/23

2006年春のオープン以来、5階から8階までを占有していた「ジュンク堂書店京都BAL店」が地下1階にコミック専用売場を増床しました。同店のサイトによると、2月17日のオープンだったようです。以前のコミック売場は8階にあり、およそその半分近くを占めていたような記憶がありますから、地下に移って2倍以上の冊数になったでしょう。コミックが抜けた8階は、以前と同じ児童書・参考書・芸術書ですが、とくに何が増えたのかはよくわかりません。
ジュンク堂はこれで、この地上8階地下2階のビルのちょうど半分を押さえたことになりますが、いずれは丸ごと全館ということになる可能性も少なくないでしょう。とくに地下2階はそう遠くない時期にそうなりそうな気がします。ただし、このビルは1960年代後半のオープンなので、もう耐用年数があまり残っていないかもしれません。しかし、河原町通の急速な寂れ方を考えると、建て替えるのは無駄にも思えますが、そのあたりのことはぜんぜん知りません。

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2010年01月04日

2008年12月にオープンしていた「あおい書店西院店」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊055

「あおい書店西院店」2010/01/04

久しぶりに西院へ行ってみたら、「あおい書店西院店」というけっこう大きな書店が出来ていました。「あおい書店」というのはぜんぜん知りませんでしたが、名古屋が本店で東京以西に50店舗ほどもある、なかなか大きな書店グループのようです。同社のサイトによると、この「西院店」は2008年12月5日オープンとのことで、すでに1年以上たってますが何の噂も聞いたことがありませんでした。この店は西大路四条交差点の北西角の「アフレ西院」という地上6階地下1階の新築雑居ビルの2階にあります。この角に以前はどんな店が並んでいたのかまったく覚えていませんが、おそらく数店程度を地上げして建てたのでしょう。「あおい書店」は300坪弱程度とかなり広く、京都市内では5位以内の広さと思われます。品揃えはまことにありきたりのようで、通路は広く棚は低く、専門書類はかなり少なくて、何の特色も感じられませんでした。強いて言えばややコミックが充実しているかも。

「サン書房」210/01/04「サン書房」 「ギャップ書店西院店」2010/01/04「ギャップ書店」

この付近には、ほかに「サン書房」と「ギャップ書店西院店」がありますが、以前はあと何軒かの書店があったような記憶があります。「サン」は1階と2階合わせて80坪程度で、「ギャップ」や「あおい」に押されて踏ん張っている、最後の地場書店という雰囲気です。「ギャップ」は1990年代にオープンした「リノホテル京都」の1階奥にあり200坪程度です。「西院店」というからには、ほかにも本店とか支店とかがあるのかもしれませんが不明です。「リノホテル」のサイトにある「ギャップ書店」の宣伝文には「西院最大の書店!」とありますが、「あおい書店」のほうが広いはずなので、訂正した方がよいでしょう。
“西院”は西大路四条あたりの地名で、阪急電車の急行停車駅があり、京都市内と西の郊外との境です。この駅を支点とし、四条西入ル北側の「上新電機」と西大路下ル西側の「TSUTAYA」を結ぶL字の延べ200メートルほどが、ちょっとした繁華街になってますが、いかにも急行停車駅の駅前商店街といった感じで、居酒屋やファストフード店などが、ごく薄く集積してます。以前は「上新電機」にはパソコン関係書のけっこう広い売場がありましたが、現在はまったく見あたりません。「TSUTAYA西院店」は市内で一番の広さだそうですが、数年前からなぜか書籍・雑誌の販売を停止しています。日販の京都支店の店売が西大路五条にあったころは、仕入の帰りによく西院の「上新電機」や「TSUTAYA」に立ち寄ったものですが、そんなついででもなければ、わざわざ出かける気がしない町なので、これ以上のことは何もわかりません。

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2009年08月04日

「ブックファースト京都店」が縮小

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊047-2

「ブックファースト京都店」2009/08/04

2007年10月にオープンした「ブックファースト京都店」が売場を縮小しました。開業時は3〜5階全部と6階の半分でしたが、3階と6階の売場を撤収して、4階と5階だけになります。減床前は公称400坪でしたから、その7分の4ということは230坪程度になるのでしょう。3日から7日まで臨時休業中で、再開は8日からなので売場がどう変わるのかはまだわかりません。うわさでは、可能な限りアイテム数は減らさないということらしいので、棚差しの本がぎっしりとなるのでしょう。
ここの売上げが期待ほど伸びなかったらしいのは、通行人には階上の書店の存在が見えにくくて認知度が上がらなかったことと、たとえ認知されたとしても、わざわざ上がるのがめんどうで敬遠されたらしいこととが大きかったと思われます。それは今後も変わりそうにありませんが、この2年間で獲得した固定客に逃げられなければ、効率はよくなるでしょう。
なお、書店売場の撤収後、6階は半分だったレストランが1フロア全部に拡張しましたが、3階はテナント未定のままという、かなりみっともない状態です。どうやら、この「コトクロス阪急河原町」というビル自体も、さほど好調ではないのでしょう。

補記[2009/10/31]10月になって、やっと3階の新テナントがオープンしました。しかし位置的には物販店であるべき階にもかかわらず、ネイルサロン兼ネイルスクールになったということは、このビルも単なる雑居ビルになりつつあるということでしょう。これは、このビルの不人気と世間の不景気だけでなく、河原町通の商店街の地盤沈下をあらわしているのでしょう。

参考記事 2007年10月23日「ブックファースト京都店」オープン

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2009年07月14日

「ヴィレッジ ヴァンガード 新京極」が4月に開店していた

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊054

「ヴィレッジ ヴァンガード 新京極」2009/07/14

ぜんぜん知りませんでしたが、4月24日に京都市内3店目の「V.V.」がオープンしていました。新京極蛸薬師下ルの「ダイヤモンドビル」の2階全部で、100坪弱というところでしょう。「V.V.」の京都デビューは1998年11月の「河原町オーパ」のテナントとしてでしたが、これは1年ほどで北山通に移転し「京都北山店」に、2号店は2001年1月オープンで、烏丸三条の「新風館」の「京都三条店」。「V.V.」社のサイトによれば、今日現在の店舗数は313店となっていますから、京都にやっと3店目というのは、人口比率からみてやや少ないかもしれません。「V.V.」にはほとんど興味がないので、「オーパ」と「新風館」のをオープン当時に見学した以外、全国どこの店にも行ったことがないので、この「京極店」が他店と比べてどうなのかとかはぜんぜんわかりません。ただひとつ言えることは、本の量の圧倒的な少なさでしょう。およその見た感じですが、売り場面積で言うならばぜいぜい15%程度です。そしてその大部分は表紙展示の複数在庫なので、書籍雑誌のアイテム数は数千点程度ではないでしょうか。本以外の雑貨類についてはさっぱりわかりませんが、「ドンキホーテ」をちょっとだけ整頓したような雰囲気でした。

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2009年06月30日

「町屋古本 はんのき」7月4日オープンetc.

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊053

「町屋古本 はんのき」

町家で古本屋 開業までの記録帳」というブログがあり、京都のどこやらわからない場所での、開業準備作業を公開していましたが、やっと店名、住所、開業日時等々が公開されました。店名は「町屋古本 はんのき」で、場所は今出川新町から北へ数丁行ったあたりの抜け路地の途中です。そういう奥まった立地の上に、店舗面積もせいぜい5坪程度だそうですから、店賃もかなり安いでしょう。しかも3人店主制で、それぞれの店主が他に収入源も持っておられるようなので、これならこの不況期に新規開店されても大丈夫でしょう。

翌7月5日には「古書 善行堂」も開業しますが、こちらは公安委員会の手続きが遅れていて、仮オープンとなるようです。場所は今出川の銀閣寺道西入ルで、「竹岡書店」の並びです。こちらは一人店主の専業ですが、いまどきよい度胸をしておられると感心しております。今月初めに来店されたときに「やめておいたほうがよいのでは」と言っておきましたが、これは大きなお世話だったことでしょう。

いずれにしろ、京都の地べたに新しい本屋が2店も増えることはけっこうなことです。これは最近ネットで見ただけでぜんぜんしりませんでしたが、「京都極楽堂」というのが、昨夏、清水寺参道で開業されたようです。他にもまだ未確認ですが、北白川の「ガケ書房」の近辺に、「ヴィレッジ・ヴァンガード」的な個人店が開業準備中とのうわさも聞いています。ちかごろ、京都ガイド本や雑誌の「書店特集」はややマンネリ気味ですが、今秋のはちょっと面白くなるかもと期待しておきましょう。

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2009年04月29日

「きんだあらんど」は週休3日

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊052

「きんだあらんど」2009/04/28

きんだあらんど」京都市左京区新間之町通二条下ル

4月2日の「朝日新聞」に“左京の絵本専門店”として「きんだあらんど」の記事が載ってました。いまならまだ朝日新聞のサイトで読めます。この店は1985年の開店だそうですが、一度も見学に行ったことはありません。この記事によれば、昨年の12月に絵本作家の方があらたに店長になられたようですが、ネットで検索したところ、元の経営者のサイトに“「NPO法人 子どもと本をつなぐ会きんだあらんど」当法人は2008年12月3日を持って清算結了しました。店舗は個人の児童書専門店として再開されています。”とありました。このNPOについてはぜんぜん知りませんでしたが、開店当時は主婦の方による個人商店だったと覚えていますから、おそらく途中で経営形態が変わったのでしょう。(※京都新聞のサイトにこんな記事がありました)。こんどの店長さんは絵本作家もされていて、この店は週休3日ということなので、おそらくあまり儲からなくても大丈夫なのでしょう。この店は京都一(あるいは全国一)お寺の集中度が高いといわれる新洞学区の静かな通りにあります。あらかじめ地図で調べてておかないとわかりにくそうな場所で、しかもマンションの二階ですから、通りかかりに偶然見つけるということは、ほとんどあてにできないでしょう。

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2009年04月07日

「大垣書店四条店」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊051

「大垣書店四条店」2009/04/07

4月1日オープンの「大垣書店四条店」をチラと見てきました。烏丸四条交差点から北へ50メートルほどのビルの2階で売場面積250坪。ビジネス街なのでビジネス書とか資格書に力を入れているとのことで、よーするにぜんぜん興味の持てないタイプの店です。一昔前の烏丸通は、銀行と証券会社の支店が並び、平日は夕方から、土日は終日シャッターの閉まるビルばかりで、人通りもまばらな非商業地域でしたが、バブル崩壊後は金融機関の倒産や合併やリストラで、その手のビルが大幅に減少し、ちかごろは少し活気が出てきたようです。「大垣書店四条店」は、健闘していると評判の「大垣書店烏丸三条店」とは、同じ通りの同じ西側で、わずか2ブロックしか離れていませんが、もちろん共倒れにならないという見込みがちゃんとあるのでしょう。

この店で発見した唯一の有用な情報は、1999年6月に倒産した京都書院の本を、宮帯出版社が発売元になって卸していることがわかったことです。見かけたのは、文庫サイズの「アーツコレクション」が数十点でしたが、裏表紙に宮帯出版の社名やISBNを印刷したシールを貼り付けてありました。このシリーズはうちの店では以前から、元経営者筋から仕入れて販売していますがたいへんよく売れています。宮帯出版社が発売元になったのは、このシリーズだけなのか、その他の在庫も多数扱っているのかは不明です。

「京都書院アーツコレクション」の在庫及び通販は三月書房のサイトの「最近消えた出版社の本」のページからどうぞ。

posted by 三月山 at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 京都の書店のうわさ 別冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月23日

「ランダム・ウォーク」と「ビーバー」が閉店セール中

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊050

「ランダムウォーク京都寺町店」2008/12/23

今年の7月末の倒産後、8月中旬から営業を再開していた「ランダムウォーク京都寺町店」が、いよいよ1月15日で完全に閉店することになりました。現在、閉店セール中で雑誌が70%引き、洋書が50%引きとなっています。講談社インターナショナルの和書はセールから除外されて定価販売となっていますが、これらは返品が可能だからでしょうか?「新文化」のサイト記事によると、管財人は京都店と神戸店の営業継承をしてくれる企業を探していたが、買い手が見つからなかったとのことです。

「ビーバーレコード京極店」2008/12/23height="146" border="0" />

「ビーバーレコード京極店」についてはこのブログの2006年08月30日にて紹介しましたが、古本も少し売ってるので<書店のうわさ>に入れてます。この店は残念ながら、1月12日に閉店することを発表し現在閉店セール中です。今日見たところでは、ごくわずかの除外品以外は全品50%引きですが、閉店間近にはもっと安くなることでしょう。この店は裏寺の京極東宝ビルと河原町の京宝ビルの取り壊しに伴って現在地に移転してから、まだ2年半ほどしかったていませんが、どうみても店が広すぎたような感じでした。どこか別のところで再出発してほしかったのですが、完全閉店とありますからそれはないようです。

ちかごろは中古レコード店は減るばかりだし、古書店も店数こそほとんど変わりはないとはいえ、どうにも活気がありません。1月にこの2店が閉まってしまったら、ますます寂しくなってしまいます。うちの定休日に散歩に出掛けても、紀伊国屋さんで雑誌を立ち読みし、タワーレコードを覗いたら、あとはどこかでコーヒーでも飲んで帰るしかなさそうで、なんともつまらないことになりそうです。

posted by 三月山 at 23:30| Comment(1) | TrackBack(0) | 京都の書店のうわさ 別冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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