<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊062
8月21日オープンの京都BALの地下1階と2階に出店した「丸善京都本店」を軽く見学して来ました。地下1階が文具と雑誌、コミック、文庫、新書、文芸書など、地下2階がカフェと洋書、専門書など。同店の開業前の宣伝では“地区最大級のカフェ併設大型書店”とあったので、どんなに大きなカフェなのかと楽しみにしてましたが、ごく狭い店でした。“地区最大級”というのは“カフェ”ではなく“併設書店”のことのようです。いまどき書店では儲かりっこないので、どでかいカフェで稼ごうとしているのだとばっかり思ってたのでちょっとがっかりしました。品揃えについてはちょっと見ただけなのでよくわかりませんが、雰囲気はなかなか上等でした。界隈の文具店は、ここ10年ほどの間に、文滴堂、ワカバヤシ、壷中堂とすべて閉店してしまったので、丸善の文具売り場の復活はけっこうなことでしょう。ただし、丸善の閉店中にLOFTができたのでいまさらという感もありますが。以前のジュンク堂BAL店に比べると雑誌が少なくなっているような気がしますが、方針の違いなのか、あるいはここ数年で雑誌の売り上げが激しく落ちているからなのかは不明です。
先代のBALに比べるとビルの外観はやや安っぽくなったように思えますが、床面積が増え、テナントもいまのところはわりとちゃんと入っているようなので、河原町商店街の止めどない下流化にわずかながらも歯止めになるかもしれません。