比嘉加津夫・編集 A5判/218頁 定価1300円+税 脈発行所
*目次
特集 今氏乙治作品アンソロジー
今氏乙治アンソロジー
宿沢あぐり 解題 今氏乙治のことなど
兼子利光 今氏乙治―「四人組」とカツ丼
服部和美 今氏乙治先生と吉本さんのこと
仲本 瑩 今氏乙治とオト先生
松島 淨 今氏乙治ノート
松岡祥男 「エイリアンの手記と詩」について
―吉本隆明さんのこと(19)
今氏乙治年譜
特集 名編集者・上間常道さん追悼
上間常道 私は沖縄を生きた
上間常道 「新沖縄文学」と「沖縄大百科事典」のこと
新川 明 上間常道―「人と足跡」瞥見
川満信一 上間常道追悼―惜しまれる知性の損失
橘川俊忠 「そりゃあ大変だったよ」―上間常道さんを追悼する
松本輝夫 一期一会の大学同級生、上間常道を偲んで
―「沖縄自立」の初志遂行に命を賭けた編集者
仲里 効 この「在所」を越えて―極私的に、存在了解的に
天久 斉 上間さんの思い出
高良 勉 生き様で―上間常道氏追悼
矢代俊三 上間常道さん追想
―雑誌『現代の理論』から自己を問い、沖縄へ
間宮幹彦 ご依頼について―比嘉加津夫さんへ
俳句 仲本彩泉 カウントダウン99
詩 仲本 瑩 海嘯(6〜7)
小説 東木武市 島の西郷どん(3)
仲本 瑩 バラードの斧ひかりの檻(53〜54)
伊良波盛男 夢物語
比嘉加津夫 秋成のこと 平敷屋朝敏の謎(10)
杼該 至矢 密室(4)
論考 村上一郎 村上一郎未発表日記と『試行』XI
―1963(昭和38)年の日記[2](佐伯修 編・註)
青柳瑞穂 キーツとトムソンの「怠惰」な詩(後篇)
怠けて生きたい私たち(16)
編集後記
表紙写真=上間常道(提供・上間かな子)
題字= 比嘉良治 本文カット= ヒガカツオ
今氏乙治(いまうじ おとじ)は1902年深川の生まれで早稲田大学文学部卒。深川にて小中学生相手の私塾を開き、吉本隆明、北村太郎らを指導。1945年3月11日の東京大空襲にて行方不明。第一早稲田高等学院在学中から同人誌等に詩や小説を発表。これらは宿沢あぐり氏が私家版にて、2004年に『今氏乙治作品抄』、2008に『新編 今氏乙治作品抄(2分冊)』としてまとめられましたが、どちらも現在は絶版です。今回のアンソロジーには20篇ほどが再録されています。
上間常道(うえま つねみち)は1943年大阪生まれで東大文学部卒。河出書房等を経て沖縄タイムスに入社し「新沖縄文学」「沖縄大百科事典」等の編集・出版に従事。退社後は2006年に出版舎Mugenを立ち上げ、同社サイトによると現在までに36点刊行。2018年8月死去。この号には本人の文章と講演が転載されているほか、友人等による追悼文が掲載されています。
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