三月書房の地べたの店は“年内無休、
1月1日〜4日は休み”です。
今年も明日から大晦日まで年内無休です。よーするに、17日と24日と31日の火曜日も営業するということです。ただし、ちかごろ大晦日はほとんど売上にならないので、シャッターを半分下ろして、掃除とか後かたづけとかをしつつ営業し、たぶん夕方早くに閉店することになるでしょう。
上の写真はうちの店から10メートルほど南にある西鶴の句碑です。銀杏の枯れ葉がもう少し写っているかと思ったのですが、いまいち季節感の無い写真になってしまいました。それはともかくこの句碑(書・古谷蒼韻氏)は、20世紀末にうちの商店街組合が鋪道と街路灯の改修工事をした際に、新たにできた緑地帯に設置したものです。除幕式にゲストで来てくださった故・藤本義一氏は「よくこんな艶っぽいものを往来に建てはりましたな。京都の人は大胆な」とほめてくださいました。「通ひ路は二條寺町夕詠」という句は、ただただ寺町二条角の道標にぴったりだというだけの理由で選んだもので、そんなに艶っぽいものとはまったく知りませんでした。その後少し調べたところでは、三条河原の陰間茶屋に通う途中だそうで、「通ひ路」という言葉そのものが色事の縁語というようなことのようです。BL好きのお姉さん方にでも受けたら、少しは名所になるかもしれません。この句碑と二条通を挟んだ南側には、梶井基次郎の「檸檬」に出てくるので有名な果物屋(小説当時は八百屋)さんがあり、よく修学旅行生などが探訪していたものですが、残念ながらこの店は数年前に閉店されました。寺町二条の角に何か石碑をという話が出たとき、まず誰もが「檸檬」をと考えたものでしたが、このお店はうちの商店街ではなく、ひとつ南の商店街の範囲だったのでだめでした。
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