2013年07月23日

「本屋図鑑」、「離島の本屋」

honyazukan.jpg 「本屋図鑑」定価1700円+税 夏葉社

十年くらい前から、書店特集の雑誌や本が目立って多くなりましたが、今年はそれがますます多くなりつつあるようです。この「書店図鑑」の書影を無断で拝借した往来堂さんのブログによれば、“サブカル方面の話だったか、なかったか、記憶は定かではないのですが、それについての評論が出るということはそのジャンルはそろそろおしまい、というジンクス?のようなものがあるらしい”とのことなので、いよいよ書店もおしまいということなのかもしれません。ただ、雑誌の特集にしても、この「図鑑」にしても評論ではなくて、案内・紹介・感想ですから、その意味ではまだしばらく大丈夫かもしれませんが。
この本は、共同執筆者の一人である空犬太郎氏のブログよると“『本屋図鑑』では、よく取り上げられるそうした有名店だけではなく、「町の本屋さん」をたくさん取り上げています。この本の特徴の1つは、全国各地、それも、全都道府県から必ず最低1軒は取り上げるという方針で、日本全国の書店を取材していること。最終的に本で紹介するお店は80店ぐらいになりそうなんですが、そのすべてを夏葉社の島田さんがほぼ一人で実際に訪問して取材しています。資料のみ、電話やメールのみの取材は一切なし”とのことです。うちの店にもその島田氏が取材に来られて、【歌集棚】や吉本本の棚を紹介していただきました。写真をたくさん撮しておられましたが、この本では写真ではなくてすべて得地直美氏による鉛筆画に描き直されています。それが、まことにていねいな仕事で、書名も著者名もすべてでみごとに再現されています。なお、当店の吉本隆明棚が4本あるとなっていますが、これは4段の誤植です(※正誤表が挟み込まれていますが念のため)。

ritonohonnya.jpg 「離島の本屋」朴順梨 定価1600円+税 ころから

この本は副題に“22の島で「本屋」の灯りをともす人たち”とあるように、離島の本屋の探訪記です。一番近い島でも最低一泊、不便なところだとかなりの日数と交通費がかかるはずですが、著者ばかりではなくプロカメラマンも同行しての取材は、いまどき大手の出版社でもなかなかできない企画でしょう。それが、本屋大賞を応援するフリーペーパー「LOVE書店!」の連載ですから、その資金力にちょっと驚きます。ちなみにこのペーパーにはうちの店も載せていただいたような記憶がありますが、その時の記者が朴さんだったのかどうかは覚えておりません。
それにしても人口が少なく、しかも物流は離島料金という場所でよく本屋が成り立つものですが、それぞれいろいろな事情や工夫あってなんとかやっておられるようです。しかし、今回の書籍化にあたって、2013年現在の状況が追補されているのを読むと、残念ながら閉店された店も少なくないようです。先の「本屋図鑑」は昨年の11月から今年の4月までの取材ですから、さすがにどの書店も健在と思われますが、うちの店も含めていつまで続くことやら、先のことはまったくわかりません。下手したら3年で半減とかもありえるかも。
この本の版元“ころから”は今年開業したばかりのようですが、それにしてもなぜこんな不便な社名にされたのか理解できません。“ころから”で検索して一発で見付けてもらえると考えているのでしょうか?せめて“ころから書房”とかにしておけば少しはましだったでしょうに。ちなみに過去の出版社名では“EDI”も検索困難でした。「書店図鑑」の夏葉社は漢字で検索すると一発でみつかりますが、簡単な字面なのに“なつはしゃ”と読むのは簡単ではありません。“かようしゃ”とか“なつば”とか“なっぱ”とか迷うところです。まさか“かば”とはよまないでしょうが。

この2冊の本は三月書房でも販売しております。お問い合わせはサイトに貼り付けたメールでお願いします。

posted by 三月山 at 11:22| Comment(1) | TrackBack(0) | 「本」とか「雑誌」とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
拙著「離島の本屋」をご紹介いただき、ありがとうございました。
経費は毎回、ものすごく悩んで削ってそれでも青くなって・・・の繰り返しです(苦笑)。
いろいろな裏技を駆使しましたが、ウェブ上には書けませんので、いつかお会いしてお礼をさせていただいた際に、直接お話できますことを。
Posted by 朴順梨 at 2013年07月24日 16:49
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