2006年10月10日

「大垣書店高島屋京都店」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊026

高島屋京都店2006/10/10

四条河原町南西角の「高島屋京都店」は京都では一番売上げの多い百貨店ですが、建物はこの50年間改装と増築をやり続けているため、どのフロアも袋小路や行き止まりが多く、回遊するにはかなり不便です。以前の書籍売場はおもちゃや文具と同じ5階にあったはずですが、久しぶりに行ってみたら、4階のアネックスとかいう、盲腸のような隅っこに、移動させられてました。薄暗くてまったく華やかさがない狭苦しい場所ですから、これは間違いなく冷遇されているというしかありません。わかりにくく、目につきにくい場所ですから、わざわざ目指してくる人以外のお客は少ないでしょう。「大垣書店」のサイトには「売場が移動しました。4Fアネックスです。元気に営業中!」とありますが、わざわざ元気ですと書かねばならないところを見ると、撤退したのたのかという問い合わせが多いのか、あるいはひどい場所に追いやられたががんばってるという意味かなのでしょう。売場面積45坪とありますがもっと狭いような感じでした。ごくふつうに雑誌と新刊と文庫と実用書と児童書というような品揃えのようで、何も特筆すべきことはありません。隣のCD売場はどこの経営なのか不明ですが、その店頭にはどうしようもない無気力感があふれいて、書籍売場との相乗効果どころか足をひっぱているようにしか思えないものでした。
ここの書籍売場にはもともとは「京都書院」が入っていたのですが、同社の倒産の2年前、1997年に「大垣書店」と入れ替わったようです。1980年代末ごろに「京都書院」の関係者に聞いた話ですと、「高島屋店」は「河原町店」と同じ程度の売上げはあるものの、テナント料が非常に高い上に、様々なつき合いに経費がかかるので、利益はほとんどないとのことでした。つき合いとは、セールなどの共同広告のほか、百貨店の企画による旅行とか、様々な商品の押しつけ販売、そして毎月一定額以上の購入要請など様々なものがあったようです。いわゆる優先的地位の過剰利用ですが、百貨店も当時はまだ落ち目ではなかったので、かなり強気だったのでしょう。百貨店に出店して利点があるとしたら、外商部の顧客網を利用する以外にはないとのことでしたが、これは京都書院の場合はあまりうまく行っていないようでした。そして百貨店の書籍売場の売り上げの多くは、従業員及び一定額の購入を半ば義務づけられた出店業者や問屋や内装業社や広告会社などのお買いあげだったそうですが、これらはもちろん割引販売だったようです。現在の状況は知りませんが、百貨店業界も落ち目ですから、ややましになっているかもしれませんが、その体質から考えてそう大きな変化はないのではなかろうかと想像してます。

posted by 三月山 at 22:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 京都の書店のうわさ 別冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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