2006年07月08日

1993年春「寺町二条周辺の書店地図」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 資料編03

tizu3.jpg

「京都書店地図(テスト版) 寺町二条周辺」1993年春

[1993/04/25現在]
寺町通りの書店史は、脇村義太郎氏の「東西書肆街考」(岩波新書)に詳しいが、明治後期から昭和初期ごろまでは京都一の書店街だったらしい。現在、うちの店の近所では書店は減少したが、古道具屋、書画骨董古美術アンティークの店、画廊ギャラリーなどが増加中。そのほか、筆墨和紙硯などの書道専門店が5、6軒も集まっているのが目立つ。地下鉄も徒歩3分のあたりに開通予定だし、各商店の傾向とあいまって、行政用語でいうところの、《高齢化社会》 や《生涯教育》の時代にふさわしく、イチョウ並木の舗道も落ち着いた雰囲気で、京都の商店街の中では、見通しが明るい方だと言われている。

[☆1]芸艸堂(寺町二条下ル)。美術書の出版社の小売部で木版画なども売っている。
[☆2]尚学堂(寺町二条下ル)。古書店。
[☆3]三月書房(寺町二条上ル)。3月(1950年)に開店したので三月書房としたらしい。東京にある同名の出版社とは何の関係もない。
[☆4]若林春和堂(寺町二条下ル)。脇田氏の前掲書に詳しい老舗。現在は教科書を含む新刊書店。
[☆5]檜書店(二条通寺町西入ル2筋目)。観世流謡曲本の版元として有名な会社の京都出張所。小売もしている。
[☆6]藝林荘(寺町夷川上ル)。反町茂雄さんの「一古書肆の思い出」に、京都で一番の古典籍商として何度も登場する。
[☆7]文苑堂書店(寺町夷川上ル)。書道関係書の専門店。古書店だが新刊書も扱う。
[☆8]東方書店(寺町夷川上ル)。現代中国の本の専門店。よく留学生に道を聞かれる。
[☆9]貝葉書院(二条通河原町東入ル)と[☆10]芝金聲堂(同)はともにお経の本の専門店。版元と小売を兼ねているようだ。とくに貝葉書院は鉄眼禅師の黄檗山一切経版元として有名である。
[☆11]クリスチャン文書伝導団(河原町通丸太町下ル)。キリスト教関係書の専門書店。
[☆12]大龍堂書店(新椹木通竹屋町上ル)。有名な建築書専門店で出版もしている。少し分かりにくい場所なのでよく道を聞かれる。
[☆13]文華堂(河原町通竹屋町上ル)。美術書、考古学書専門の古書店で一部新刊も。
[☆14]彙文堂(丸太町通河原町西入ル)。内藤湖南揮毫の看板で有名な中国図書専門店。地上げで50mほど東に新築移転した。
[☆15]永澤金港堂(河原町通夷川上ル)。教科書関係の新刊書店。
[☆16]高文社(丸太町通富小路角)。京都地方裁判所の東隣で法律書の新刊専門店。
[☆17]金原商店京都店(河原町通丸太町上ル)。医学書専門店。
[☆18]文藻堂(新烏丸通竹屋町上ル)。古典籍・書画専門の古書店。
[☆19]文祥堂書店丸太町店(河原町通丸太町上ル)。河原町三条の本店新築中の仮店舗だったが、完成後も営業中の新刊書店。


●2006年7月時点での註釈及び言い訳。 
この「書店地図」はワープロ・コピーで出版業界に配布していた「三月書房販売情報(仮題)」の「4号(1993/04/25発行)」掲載の記事をほぼそのまま複刻したものです。この号は三月書房のサイトにて読めます。いずれは全号を掲載したいのですが、めんどうなのでほとんど進んでいません。
「東西書肆街考」は新刊でも買えますが、古本を購入されるときは必ず第2刷以降のをお買い求めください。初版には「三月書房」が載ってません。初版刊行直後、脇村氏は再確認のため寺町を歩かれて、やっとうちの店を発見して、重版時に書き加えてくださいました。
上のリストにある書店の中で現存しないのは、「東方書店京都店」、「金原商店」、「文祥堂書店丸太町店」くらいです。世間よりも書店の生存率が高いように見えるのは、コンビニや大型店とはほとんど競合しない専門書店がほとんどからでしょう。惜しむらくは点在していることで、もしこの10店くらいが寺町通りに並んでいたらもっと集積効果が現れたに違いありません。しかし、寺町通りの丸太町〜二条間の商店街は、舗車道の整備事業が成功して、新しい店舗もかなり増加し、人通りも増加傾向が続いています。

posted by 三月山 at 21:34| Comment(1) | TrackBack(0) | 京都の書店のうわさ 資料編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
前略
京都 金原商店が閉店ですよ!
Posted by ひつじ at 2008年01月09日 14:02
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック