2006年07月02日

「ジュンク堂書店 京都BAL店」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊005

京都BAL2006/05/30

河原町通りの三条と四条の中間地点よりやや三条寄りにある「京都BAL」は、1960年代末にオープンした、地上8階地下2階のファッション関係の雑居ビルです。1970年代から80年代にかけては、有名デザイナーズブランド店がぎっしりと詰まっていて、バーゲン初日には若い女性たちの徹夜?行列が風物詩となってました。ファッション関係には弱いので理由はわかりませんが、1990年代に入ってからはどんどんテナント数が減り、どの階もかなりスカスカでした。ようするに10店以上入っていたフロアが5店前後に減っても、代替店が入らないので、残った店が密度を薄めてなんとかフロアを埋めているといった雰囲気なのでした。とくに地下の2フロアを占めていたヴァージン・メガストアが2002年に退去してからはますます寂しくなって、2階分あった「無印良品」以外のフロアは各階3店程度にまで減少し、素人目にもこれではだめだろうということがまるわかりの惨状でした。

ジュンク堂がこのビルの5階から8階へ千坪の店を出すと突然発表したのは、昨年夏のことでしたが、当時は「丸善河原町店」の売却と「ブックファースト河原町店」の閉店が公表されたばかりでしたから、その空きを狙うのは戦略的には正しいように思えました。問題なのは、5階から8階という空中店舗の集客がどうかということと、さほど遠くない四条通富小路にある京都店との調整をどうするのかということでしょうが、これはきっとBALのテナント料が安いから大丈夫ということなのでしょう。もっともこういう大型店の経営については、まったく素人同然なので、ぜんぜんあてにはなりませんが。

今年2月の全面オープン以来、数回見学に行ってみましたが、正直なところ、千坪級の書店は珍しくなくなってから久しいので、とくにどうということはありませんでした。さほど混んでるようには見えませんでしたが、これで十分なのか、いまいちなのかはぜんぜんわかりません。営業時間が午前11時〜午後8時というのは他の支店に比べて短すぎるような気がしますが、これはビル全体の方針なのでどうしようもないのでしょう。

ところで、「未来:2006年4月号」に「ジュンク堂のような書店は一等地では成り立ちません」という同社の幹部の人の発言が載っていました。ということは、このBAL店がオープンできたのも、河原町商店街が一等地ではなくなったからということなのでしょう。もっとも、BAL店は5〜8階という中途半端な店ですから、まだかろうじて1.5等地くらいなのかもしれません。しかし、このまま河原町商店街の凋落が続けば、遠からずBALは全館めでたくジュンク堂になって、先の幹部の方が副店長をされてる池袋店のような集中レジ方式の2千坪店が誕生することでしょう。

posted by 三月山 at 10:40| Comment(2) | TrackBack(0) | 京都の書店のうわさ 別冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
現在広島に在住ですが、かつて京都に住んでいたものとして懐かしく読ませていただきました。私は読書が趣味でして京都に居住していました折には、京都中の書店をくまなく梯子しておりました。そんな私にとって京都の中心部における書店の空洞化、閉店の波は脅威に感じておりました。そんな中河原町のBALにジュンク堂がOPENしたことはうれしい限りでした。昨年姉の家を訪れた際にジュンク堂BAL店に立ち寄りましたところ、品揃えの多さに驚きました。専門書籍が多く、特に思想書の品揃えが豊富でした。フーコーの本を探しましたところ、かなり強力なラインナップでワクワクしました。美術書のコーナーや洋書のコーナーも満足しました。が、肝心のお客さんの姿がまばらで、このままの状態が続くと「ヤバイ」と思いました。5〜8階の空中店舗というネーミングの通り、集客力に乏しくこのままでは閉店かと思いました。
Posted by のぶゆき at 2008年05月13日 16:52
今年の夏、再びBALのジュンク堂を訪れた際、その盛況ぶりに驚かされました。コミックコーナーまで設置され、幅広い年齢層をターゲットにしていると思いました。また、最上階には、とても本屋に付属の喫茶店とは思えない位にフォーマルなたたずまいの喫茶コーナーも設けられ、ジュンク堂ならではの気品を感じさせられました。夏に入りようやく客足も定着しつつあることを感じました。
Posted by のぶゆき at 2008年10月09日 19:46
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