2008年11月11日

「他店ではあまり見かけない本」入荷案内

「他店ではあまり見かけない」と言っても、これはおおよその感じですから、ぜんぜん珍しくない本もあるかもしれません。

「中原中也研究13号 「中原中也研究13号」中原中也記念館

年に1回発行の「中原中也研究」第13号(2008年)は、「特集・中也とランボー」で定価1905円+税。バックナンバーも全号揃って販売中。詳しくはこちらをどうぞ。この雑誌を売ってる書店が他にもあるのかどうかは不明ですが、あってもごく僅かでしょう。中也記念館のサイトで通販しているので[レア度★★★]

「自由誌『ゆう』第10・11・12号」 「自由誌『ゆう』第10-12号」自由誌「ゆう」の会

いわゆる<アナキズム>系の雑誌「自由誌『ゆう』」の最新号は「第10・11・12号」合併号で頒価1200円+税。2号分の合併号というのはよくありますが、3号分の合併号というのは始めて見ました。きっちりと定期的に出ているわけでもないようなので、合併号とする必然性がわかりませんが、発行者の話ではページ数が3倍になったからとのこと。頒価を3倍にしたら買う人に気の毒なので通常号の2倍でけっこうですと言われました。この号は「山口英追悼」号で、山口英の略年譜と句集と詩集が収録されています。山口英は1921年生まれで2007年没。いくつかのアナキズム系誌に参加し、大阪アナキズム研究会を主宰した人のようです。この雑誌を売ってる書店が他にあるとも思えませんが確実ではありません。[レア度★★★★]

「アミナダブ」 ブランショ「アミナダブ」書肆心水

ブランショやポーラン、グラックなどの仏文書と頭山満や宮崎滔天、北一輝などの思想書を中心に出版している、書肆心水の新刊で定価4200円+税。「アミナダブ」は清水徹氏の訳で過去に何度か出版されていますが、今回のは同氏による全面改訳版となっています。書肆心水は書店への直卸しが中心の版元ですが、JRC経由で一般取次流通も可能です。したがって、「まともな書店」なら在庫しているのではないでしょうか?あるいはこの版元の本を1冊も置いていない書店は「まともな書店」じゃないと言えば言い過ぎでしょうか?[レア度★]

「spin04」 「spin04」みずのわ出版

「spin04」は“湯川書房 湯川成一さんに捧ぐ”号で定価1000円+税。「sumus 4号」から転載された「湯川成一さんインタビュー」、「湯川書房限定本刊行目録(未完)」ほか。湯川書房の限定版はごく少し扱わせていただきましたが、この目録を見るとその大部分はうちのような新刊屋を素通りして、古書界へ直行したようです。この雑誌は地方小出版流通センター扱いで、ごくふつうに流通していますから、全国どこの書店でも取り寄せてくれるでしょう。[レア度★]

「この時代のひとり歩き」 海老坂武「この時代のひとり歩き」SURE
鶴見俊輔「悼詞」 鶴見俊輔「悼詞」SURE

「この時代のひとり歩き」は編集グループSURE発行の「シリーズ鶴見俊輔と考える」の5冊目で定価1200円+税。鶴見俊輔「悼詞」は赤尾敏ほか百名近い故人に対する追悼文集で定価3300円+税。この発行所の本はちかごろわりとよく売れてます。販売している書店はたぶんあまり多くはないはずですが、自社のサイトで通販されてますから、[レア度★★☆]

miyoai.JPEG 「劇作家 三好十郎」書肆草茫々

三好十郎没後50年記念誌編集委員会の編集で「年譜」「著作目録」「資料目録」ほかいろいろ。特筆すべきはB5版330頁とボリューム十分にもかかわらず定価1500円+税と安いことでしょう。書肆草茫々という佐賀県の版元については何も知りませんが一般流通はしていないような感じです。少なくとも「日販取引出版社名簿」には記載がなく、また自社サイトも見あたりません。しかし佐賀新聞のサイトによれば、地元書店数店で販売しているようです。[レア度★★★]

「神西清小説セレクション 雪の宿り」 神西清「雪の宿り」

石内徹編集の「神西清小説セレクション 雪の宿り」は定価3600円+税。港の人という社名は北村太郎の詩からいただいたとのことで、うちが最初に仕入れたのも北村太郎の「樹上の猫」でした。出版のメイン分野は国文学関係の専門書のようですが、ときどきうちの店でも扱えそうな文学書も出されてます。うちは直接仕入れてますが、書肆心水同様にJRC扱いで全国に流通可能です。[レア度★]

「わが上林暁」 サワダオサム「わが上林暁:上林暁との対話」

恥ずかしながら「発売元 京都・三月書房」となっております。実際の所は編集にも発売にも一切関わっていなくて、すべては「サワダオサム熱烈予約実行委員会」の方々のお仕事です。発売元の名前だけ貸してほしいと頼まれ、また引き受けるべき義理もあったのですが、なにぶんにも同名の出版社が東京にもあり、そちらに迷惑がかかるからと辞退したのですが、京都と頭に付けることで妥協させられてしまいました。 ひとつ問題なのが定価表示の件で、「定価2250円」となってますが、これは送料や振替手数料等を含んだ金額のつもりだそうです。事前に相談されなかったので、訂正できませんでしたが、もちろん本来なら「定価:本体1905円+税」あるいは「頒価2000円(税込)」とするべきところです。「発売元」としてはみっともなくて困りますが、「熱烈予約実行委員会」による直売のみで、書店売りはうちの店以外では無いと思いますからシールを貼って訂正するほどのことも無いでしょう。[レア度★★★★★]。
なお、著者のサワダ氏は新聞販売店問題の専門家で、「新聞幻想論」、「新聞販売労働運動私史ノート」、「京都新聞藤ノ森販売所の闘い」などの著書があり、上林暁については熱烈な愛読者として、数十年前から断続的に「上林暁研究」誌を私的に発行されてます。

以上、今回ご紹介した「他店ではあまり見かけない本」は、三月書房のサイトの「他店ではあまり見かけない本」の頁にて通販もしておりますのでご利用ください。

posted by 三月山 at 12:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 「本」とか「雑誌」とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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