2006年07月31日

「下鴨納涼古本まつり」のうちわ

<天に唾する>京都の書店のうわさ 番外編03

「下鴨納涼古本まつり」のうちわ

「下鴨納涼古本まつり」8月11日〜16日 場所:下鴨神社

今朝、シャッターのすきまから、このウチワが投げ込んでありましたが、「宣伝してくれ」ということなのであろうということでアップしました。うちの店は新本屋なのに古本屋と間違える人がシャレにならないくらい多いので、古本祭りのポスターを店頭に貼るのだけは断っているのですが、ブログならまあいいでしょう。

京都古書研究会の“三大古本まつり”は、5月の勧業館、8月の下鴨神社、11月の百万遍知恩寺の3回ですが、下鴨神社の古本まつりの雰囲気がいちばん好ましいように思います。この会場は流鏑馬の馬場の南端から北へ店が伸びているのですが、両側に大木が並んでいるため、真昼でも木陰になっていて、町中よりもうんと過ごしやすいようです。そのかわりテント外の均一本がセミのオシッコでよく濡れることと、馬場の砂が深くて次第に足が疲れてくることがやや欠点です。出展者の数は他の2回よりも多くバラエティも豊かです。とくに他府県からのお店は、夏のバカンスを兼ねて出店されてるような感じです。うらやましいのは、バイトに店番を任せっぱなしの店主たちが、馬場の横の小川の流れの中に床几を据えて、昼日中からビールなどを飲んでる風景です。主催者が缶ビールを売ってるので、こちらもクルマやバイクで行かないようにしないと喉が耐えられません。

京都の三大古本まつりは全国的にも有名で、完全に定着してますが、あと2月にもあると間隔的にもちょうどよいように思われます。たとえば、唯一の屋内開催である勧業館を真冬の2月にして、5月はどこか別の屋外会場を探せばよいのではないでしょうか?府立植物園とか、京大西部講堂前とか。

○にす

ところでこのウチワの上の方、大文字山の横に顔を覗かせている烏天狗の持つウチワに書いてある「○に“す”」は何か意味があるのでしょうか。○にカタカナの“ス”だったら数年前にご臨終になった、神田の取次「鈴木書店」のマークですが、京都の古書組合が「鈴木書店」の盆供養をされる義理はなさそうな気がします。「柳原書店」のならないこともないでしょうが。

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2006年07月30日

本の質屋「善書堂」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊012

善書堂2006/07/29

河原町通今出川上る東側、大昔から出町と呼ばれる商店街にある古書店ですが、質屋を兼業しているのはたいへん珍しいでしょう。京都質屋組合のサイトには、“全国でも珍しい。本・宝石・貴金属を扱う質屋です。”とありました。宝石や貴金属は知りませんが、1960年代末に大学の先輩が本を質入れするのについて行ったことがあります。彼は岩波の「漱石全集」だったか何かの新刊配本を買う度に、大急ぎでざっと読んですぐにこの書店に質入れするのですが、定価の半額程度の融資を受けられたようです。利子がどの程度だったかは知りませんが、受け出せないまま質屋の蔵で全巻完結させたら、さらに割増金をもらって買い取ってもらうこともできたそうです。これは現在では考えられないくらい古書価が高くて値崩れもせず、その上インフレが甚だしかったために、全集完結時には物価換算だと2倍程度の割安感があったから成り立ったことだったのでしょう。もちろんこんなことはかなり以前から不可能になっているに違いありません。現在なら、宝石貴金属並の稀覯書を持っていかないと質入れできそうにありませんが、本の質屋としての利用者はいまでもあるのでしょうか?

質屋業は別にしても「善書堂」は実にまともな古書店で、文学書を中心に 人文系の専門書が多く揃っています。売場は20坪強くらいと思いますが、京都古書組合のサイトには「京都一のスペースに」とあります。上の写真を撮ったのは土曜日でしたがなぜか休業でした。以前は質屋らしく、7のつく日が定休日でしたが、現在は火曜定休のはずです。

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2006年07月29日

「京都書店良縁部」って何でしょう?

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊011

京都書店2007/07/29

今出川通寺町北西角の「京都書店」は売場面積30坪位の、ごくふつうの書店です。しかしちょっとふつうでないのは「京都書店良縁部」という部門があることです。ビデオレンタルとか文具とかとの複合型書店は珍しくもありませんが、結婚相談業との複合書店はちょっと珍しいのではないでしょうか。この書店の地階にあるらしい「良縁部」を覗いたことも、覗く気もまったくありませんし、利用したことがあるという知人もありません。ときどき新聞広告も見かけますし、20年以上続いているようですから、けっこうよく繁昌しているのでしょう。それから3階の窓には「図書館」と掲示されてます。確かめてはいませんが、これはおそらく有料自習室でしょう。受験勉強などをする人にスペースを貸す商売は、京大の近所に1973年にオープンした「私設図書館」が京都の草分けだと思いますが、市内にはほかにも何軒かあるようです。この書店ビルがオープンしたのは1980年代前半だったように思いますが、そのオープン当初から「良縁部」と「図書館」はあったような記憶がありますがあまり確かではありません。

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2006年07月26日

「アオキ書店」の遺跡

<天に唾する>京都の書店のうわさ 遺跡編07

「マクドナルド烏丸丸太町店」2006/07/25

「アオキ書店」は烏丸丸太町北西角、京都御苑の西側にありました。下の写真の3階建ての角ビルです。このビルにはいまも「アオキ書店ビル」という表示が掲げてありますが、書店ではなく「マクドナルド烏丸丸太町店」になっています。ようするに書店業に見切りをつけて貸しビル業に転身されたわけですが、立地がよいのできっとけっこうな家賃が稼げていることでしょう。この10年以上、書店の転廃業は止めどなく続いていますが、この「アオキ書店」の引退は、それらの中でももっともハッピーな部類であろうと思えます。

「アオキ書店」遺跡2006/07/25

「アオキ書店」は1960年代には、「京都書院」、「葵書房」、「ナカニシヤ書店」などと並んで、京都を代表する地場書店でした。当時の売り場は1階のみだったと思いますが、いつも大繁盛しているように見えました。たぶん1970年代初めにビルを新築されて、売り場は3階まで広がり、ますます好調そうに見えてました。しかしその後、他書店の大型化、多店舗化に押されたのか、次第に低迷傾向に陥ったらしく、1990年代半ばにビルを丸ごとマクドナルドに貸し、自らはその西側に隣接の自転車置き場に移転するという、きわめて合理的と思えるリストラ策をとられました。
その新書店は20坪位でしたが、立地がよいので雑誌や新刊の売れ筋だけでも効率はよさそうで、まずは繁盛しているようにみえました。しかし、2005年末にその書店も閉めてしまわれて、完全に書店業から撤退されました。上の写真ではその元書店だった2階建ての建物は工事中です。貸し店舗にはなさらず、住居にされるとの噂も聞きましたがこれはさだかではありません。

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2006年07月25日

「京都書院本社」の跡地

<天に唾する>京都の書店のうわさ 遺跡編06

「京都書院本社」跡地2006/07/25 
「京都書院本社」は堀川通姉小路下ル西側にありました。たしか角から南へ2軒目だったような記憶があります。すでに取り壊されていますが、この写真の真ん中のビルの位置にあったはずです。当時は3階建てでしたが、その風景はいまもこの「京都書院」の通販サイトにて見ることができます。いつごろこの本社ビルが建ったのかは覚えていませんが、1990年代の初めには、美術書専門の古書店が1階にあり、ほかの階には本社や編集部門があったようでした。
1993年に河原町の「ヴァージョンB」を売却された後、この本店は売り場を2階にも拡充し、和書と輸入書の新本と古書、雑誌のバックナンバーなど実に充実した品揃えで、美術書専門書店としては理想的な雰囲気でした。残念なのは交通がやや不便な場所にもかかわらず駐車場がなく、前の通りに一時駐車することも難しかったことでした。1997年秋に地下鉄東西線が開通し、ちょっと便利になったかと思ったもつかの間で、1999年春に倒産されてしまいました。これは部外者のまったく無責任な感想ですが、遅くとも1980年代初めに、あの河原町店をこの堀川店のような美術書専門書店に転換されていたら、もう少し何とかなったのではなかろうかと思っています。

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2006年07月24日

このごろ売れてる本(2006年7月20日ごろ)

「叔父の思想

「叔父の思想:吉本隆明論」 太田修・著
   定価1000円+税 発行/修羅出版 

三月書房のHPの「このごろ売れてる本」を一月ぶりに更新しました。

この本がちかごろの推定第1位で、ちょうど50冊を売り切ったところです。修羅出版の本は一般の書店ルートには乗っていない自主流通本です。おそらく扱っている書店はごくわずかでしょう。いまのところAmazonでも扱っていませんが、自主流通本を扱う「e託販売サービス」というのを始めましたから、いずれはこういう本も扱うことになるのでしょう。そうなると、うちの店が得意にしている「他店ではあまり見かけない本」の通販も次第に難しくなることでしょう。Amazonの送料無料のマネはちょっとできませんから。
この本は送料160円にて通販いたします。お入り用の方はこちらからどうぞ。

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2006年07月23日

7月23日金子文子忌

「獄窓にに想ふ」&「何が私をかうさせたか」

◎金子文子の著書 
  (1)「金子ふみ子獄中手記 何が私をかうさせたか(増補決定版)」
    定価4000円+税 1972年 黒色戦線社 
  (2)「獄窓に想ふ 金子ふみこ全歌集」
    定価2000円+税 1990年 黒色戦線社

(1)の元版は1931年春秋社刊です。同社から2005年に新装版が出ましたが、これは新仮名遣いに訂正されています。(「何が私をこうさせたか:獄中手記」定価1900円+税)。黒色戦線社版は原本覆刻及び増補資料として「フテイ鮮人(完全覆刻)」、「裁判資料」、「文子歌集」ほか約200頁分が増補され、埴谷雄高による「跋」も附せられていますから、たいへんにお買い得です。
(2)は1927年に自我人社刊「獄窓に想ふ」に短歌を補遺し、栗原一男、瀬戸内晴美ほかによる解説や追想文を附したもので、「『連帯』金子文子建碑特集号」が別刷り附録。

「金子文子・朴烈裁判記録」&「運命の勝利者朴烈」

◎金子文子関係書

  (3)「『最高裁判社所蔵』金子文子・朴烈 裁判記録」 
    定価9000円+税 1991年 黒色戦線社  
  (4)「運命の勝利者朴烈」布施辰治、張祥重、鄭泰成 共著
    定価1500円+税  1987年 黒色戦線社

(3)は「主要調書」及び「身神状態鑑定書(付・検案書)」に当時の新聞記事等関係資料が大量に附されているほか、「判決文等」原本復刻が別冊附録。
(4)は1946年、世紀書房刊本の復刻版。
その他評伝類はいろいろ出版されていますが、とりあえずは「彷書月刊」の2006年2月号「特集:金子文子のまなざし〜もうひとつの大逆事件」を購入されることをおすすめします。(彷徨舎刊 定価600円+税)。

「黒色戦線社」の本は全国どこの書店でも購入可能のはずなのですが、取り寄せにやや時間がかかるようです。三月書房では直接仕入れて常時在庫しております。以前から金子文子関係の本はとくに売れ行きがよくてささやかながらもドル箱です。通販はこちらからどうぞ。
なお、黒色戦線社の本は、サービス精神にあふれてはいるものの、校訂はシロウト仕事のため、ややあやしい部分がママありますからご注意ください。

posted by 三月山 at 10:55| Comment(2) | TrackBack(0) | 「本」とか「雑誌」とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月22日

1994年春「烏丸通丸太町〜四条の書店地図」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 資料編04

tizu4.JPG

「京都書店地図(テスト版) 烏丸通丸太町〜四条」1994年春

[1994/04/15現在]
烏丸通の丸太町〜四条間は、河原町通の同区間に比べると、あきれるくらい本屋が少ない。わずかに丸太町の西北角に、(1)「アオキ書店」(3階売場が最近閉鎖されて、かなり手狭だが、いつも良く混んでいる)があるだけで、南方向は四条をかなり下がった、松原上るの「大喜書店」(この地図外)まで1軒もないし、北方向は今出川上るの同志社前(地図外)までない。烏丸通の丸太町から五条あたりまでは、京都を代表するビジネス街で、室町界隈の繊維関係の会社群と併せると、かなりの昼間人口があるはずだがなぜだろう。コンビニもほとんど見あたらないので、週刊誌を買うにも不便そうである。数年後に地下鉄東西線が開通すれば、烏丸線との乗換駅になる烏丸御池の角あたりに、どこかが大型書店を出店すればいいのではと思う。烏丸通から少し西に入ると、(2)「明治書房」(今年1月に開店したばかり。20坪位?)と、(3)「文珠堂書店」(10坪位?)の2軒の新刊書店があるが、近所の人以外の烏丸通の通行人には、ほとんど気付かれないだろう。(A)地点で短期間営業しただけで、数年前に閉店した「京都駸々堂の支店」は、数十坪の小型書店だったが、抜群の立地とビジネス書に重点を置いた品揃えで、とても繁盛しているように見えた。よくは知らないがもともと短期間の賃貸契約だったのだろう。(B)地点には「京都書院の支店」があり、こちらは長く続いた店だったが、合理化のため数年前に閉店売却された。


●2006年7月時点での註釈及び言い訳。 
この「書店地図」はワープロ・コピーで出版業界に配布していた「三月書房販売情報(仮題)」の「12号(1994/04/19発行)」掲載の記事をほぼそのまま複刻したものです。
このあたりは当時よりも書店がかなり増えています。三条烏丸角の「大垣書店」、烏丸姉小路角の新風館内の「ヴィレッジ・ヴァンガード」、四条烏丸地下の「くまざわ書店」などです。これらの現状はいずれ個別に「別冊編」にて紹介予定です。
「アオキ書店」はビルをマクドに貸して引退、「明治書房」は2002年秋に撤退、「文珠堂書店」の現状は未確認、「大喜書店」は健在、同志社前の「元文堂」は烏丸今出川角から西へ数百メートル移動して健在です。蛸薬師通り烏丸西入るにあった「アルケミーブックストア」は、数年しか持たず2003年に閉店されましたが、立地を選び損ねたような感じで惜しかったようです。

   
posted by 三月山 at 16:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 京都の書店のうわさ 資料編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月20日

「ふたば書房 ゼスト御池店」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊010

ふたば書房ゼスト御池店北道路2006/07/11

「ゼスト御池」は地下鉄京都市役所前駅のコンコースに直結の地下商店街です。バブル期に計画された第三セクターのご多分にもれず、ここも大赤字で、京都市があらゆる手を使って税金を投入して支えていますが、いつ清算されても不思議ではありません。なにしろ、計画当初の売り上げ見込みが年に90億円、1997年秋のオープン間際に下方修正して65億円、それが実際にはその半分にも達せず、以後も落ちる一方で昨年度はわずか18億円だったそうです。オープン当初は「紀伊國屋書店」、「新星堂」、「サンリオ」など有名店もありましたが次々に逃げ出し、オープン以来継続しているテナントは数店しかありません。

上の写真の中央のむやみに幅の広い<道>は「ふたば書房」の店内通路ではありません。ビルの地下なら通路ですが、地下街の場合は道路なので、このくらいの幅が必要と法律で決まってるのだそうです。この道路を挟んだ両側に2コマづつの計4コマ、計180坪ほどが「ふたば書房」の売り場です。「ゼスト御池」のオープン当初は「紀伊國屋書店」でしたが、その時は4コマすべてにレジがあり各2名の店員が配置されてました。なにしろ4コマは独立していて、壁または道路で隔てられているのですから、そうするのが普通でしょう。ところが普通でない営業不振のため、数年後にレジは2ヵ所に合理化されました。この写真向かって左側の2コマにそれぞれレジを設けて、道路越しに向かい側の店舗の店番もするというシステムです。普通に人通りがあればありえない配置ですが、これだけ閑散としていたら問題ないのでしょう。

「ふたば書房ゼスト御池店南道路2006/07/11

下の写真は「ふたば書房」の南側の通りです。「ゼスト」には東西を貫く平行した2本の道路がありますが、このあたりはとくに人通りが少ない場所です。とくに「紀伊國屋」時代は締め切ってあったので、完全に裏通り化していました。「ふたば」は開放されましたが、たぶんぜったいに混雑しないから、万引もできないだろうということなのでしょう。
「紀伊國屋書店」は6年も我慢されましたが、とうとう2003年に撤退されました。当初は坪当たり月25000円(推定)というバカ高い家賃の上に、離れたところにもう1コマ文房具店まで持たされてましたから、かなりの金額を京都に寄付してくださったはずです。その後を「ふたば書房」が引き継がれたわけですが、当然のことながら家賃はオープン当初に比べればただ同然の歩合制(推定)になっているはずです。しかし無料でも割があわないのではと思えるほど、いつでもどの店も閑散としていて、テナントは次々に入れ替わっています。「ゼスト」は来年で開業10年になりますが、開業資金の返済も順調ではなく、ぼちぼち先送りも困難になりつつあるようです。そのあたりことはいずれ「番外編」にてとりあげたいと思います。

posted by 三月山 at 21:47| Comment(1) | TrackBack(1) | 京都の書店のうわさ 別冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月19日

猫々堂「吉本隆明資料集57」入荷しました

吉本隆明資料集57.JPG 
「吉本隆明資料集57 遠い自駐(連作詩篇)」
  頒価1400円+税 発行・猫々堂

「猫々堂」さんは高知にある極小版元です。この「吉本隆明資料集」は2000年3月に第1号が出て以来、年に10冊近いペースで順調に刊行され続けています。
その主な内容は、第1集から第27集が「鼎談・座談会編」、第28集は「『試行』総目次・後記・執筆者索引」、第29集から第41集が「『試行』16号〜28号の復刻」、第42集からは雑誌・新聞の初出復元シリーズです。詳しくはこちらをごらんください。いずれの号も、全著作集や単行本には、そのままのかたちでは収録されたことのない資料ばかりです。
この「資料集」を販売している書店は、全国でも三月書房のほか数店しかありません。うちでは第1号は100冊以上売れました。号を重ねるごとに逓減しつつありますが、それでも各30冊以上売れています。ネット通販もしておりますのでご利用下さい。

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2006年07月18日

CD「レオポルド・ウラッハのモーツァルト」105円

100円ショップのCD&DVD

mozart K622&K543

 モーツアルト クラリネット協奏曲イ長調K622 
          交響曲第39番変ホ長調K543 

          演奏/ウィーン・フィル
          指揮/ヘルベルト・フォン・カラヤン
          録音年/1946・1949
           [ダイソーCD-C-5]


 
ダイソーの“若き日のカラヤン”シリーズは10枚出ていますが、この1枚はちょっとしたお買い得品です。レオポルド・ウラッハは1940〜50年代のウィーンフィルの首席クラリネット奏者で伝説的な名手でした。1950年代前半にウエストミンスター・レーベルに彼が残した数枚分の録音は、この半世紀間、発売元はころころ変わりましたが、ほぼ途切れることなく販売され続けています。その中にモーツアルトのクラリネット協奏曲(ロジンスキー指揮、ウィーン国立歌劇場管弦楽団 1954年)があり、名演奏の定評がありますが、このカラヤンとウィーン・フィルの伴奏のほうがさらによいといわれています。もっともSPをCD化したものですから、録音がよいとは言えませんが聞き苦しいほどではありません。EMIの正規盤CDも出たことはあるようですが、現在は入手しにくいようですし、どうせたいして音質はよくないでしょう。将来TESTAMENTかオーパス蔵あたりが高品質のリマスター盤を出してくれれば話は別ですが、それまではこの100円盤で十分です。
なお、このシリーズ全10枚の詳細はこちらでどうぞ。
◎参考図書「モーツァルトをCDで究める」福島章恭・著 毎日新聞社
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2006年07月17日

とてもささやかな「京都市中央図書館」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 番外編02

京都市中央図書館2006/07/16

京都市の図書館は昔から驚くほど貧弱です。この「京都市中央図書館」が開館したのは1981年ですが、それ以前には市立図書館はありませんでした。1981年といえばついこの間のことですから実になさけない話です。現在「中央図書館」の蔵書数はわずか35万冊(※昨年度のデータ)ですが、さすがに京都市もこれではお粗末過ぎることはわかっているようで、1999年に150万〜200万冊規模の「新中央図書館」の基本構想を発表しました。この「新中央図書館」は烏丸御池角の元竜池小学校跡に建設予定で、うちの店からも近くて楽しみにしているのですが、その後あまり進展していないようで困ったものです。いつの日にかその「新中央図書館」が完成したら、現在の「中央図書館」は上京区と中京区の地域図書館に格下げになる予定ですが、ようするに本来はその程度の規模であり、大都市の中央図書館といえるほどのものではないのです。それでもインターネットで検索や予約ができるようになったので、少しは便利になったようですが、うちの店と同じ火曜日が定休日なのでなかなか利用できません。

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2006年07月16日

いちおう本屋でもあるらしい「福音の家kyoto」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊009

福音の家kyoto 2006/07/11

六角通の寺町と新京極の間に、「ろっくんプラザ」とかいう広場があります。よくわからない水場が真ん中にあり、放置自転車とファストフードの包み紙が散乱する落ち着かない場所ですが、その広場に面してこの「福音の家」があります。看板には「BOOKS、CDS、DVDS、CARDS、GOODS」と書いてありますから、これでもいちおう本屋と言えるでしょう。「日本基督教団出版局」の「取扱書店」のリストを見るとちゃんと載っています。ミニカフェも併設しているようですから、ちかごろ流行の「ブックカフェ」ともいえいるかもしれません。こういう店に入る気はしませんが、たまたまネットで見つけた「みんなのすおみのーと」というブログにて中の様子がわかりました。「福音の家はルーテル福音教会の宣教活動をしている施設であり、1階はキリスト教の本やDVDなどが置いてあるお店、2階はSINIVALKOINENというフィンランドインフォメーションセンターがあります。」とのこと。ちかごろフィンランドの教育とか社会制度の良さを報告する本やTV番組をちょくちょく見かけますから、案外繁盛しているかもしれません。

posted by 三月山 at 08:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 京都の書店のうわさ 別冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月15日

「紀伊國屋書店 MOVIX京都店」

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊008

紀伊國屋書店 MOVIX京都店 2006/07/11

紀伊國屋書店 MOVIX京都店」は、京極通三条下るの元松竹座跡に昨年4月オープンした、松竹系シネコン「MOVIX2」のテナントです。1階と地下1階合わせて300坪で、本と雑誌が200坪、DVDとCDが100坪だそうです。本屋の部は200坪の店としては可もなく不可もないというところでしょう。正直なところあまり興味も関心も持てない店ですが、それなりにお客は入っているようです。
DVDとCDは「Forest」というインショップ形式になってます。書店についてはいかに「天に唾する」覚悟ではあっても、同業者ですから、そうそう悪口ばかりも書けませんが、DVDやCDについてはたんなる消費者なので遠慮なし言わせていただきますと、まことにつまらない店で、いつ行ってもお客はまばらです。ごく近所に「HMV」と「TOWER」があり、「JEUGIA」と「ビーバー」という地元店もあり、それらのいずれもがここよりははるかに在庫量が多いのですからそれも当然でしょう。唯一の救いはほかではあまり見かけない「ファーストトレーディング」という会社の500円DVD映画のシリーズが揃っていることぐらいでしょうか。余談ながらこのシリーズの「マルクス兄弟 オペラの夜」と「マルクス一番乗り」は絶対のお買い得です。
大きなお世話とは思いますが、「Forest」は10坪位に縮小して、500円DVDと「紀伊國屋レーベル」のDVDだけにしたほうがよいのではないでしょうか。書店部分が300坪弱になれば、「ブックファースト」も消えてしまった界隈では、唯一の地べた書店としてお客にも喜ばれるでしょう。

ついでながらDVDといえば、2006年7月現在、ネットの「HMV」と「TOWER」の値引き競争が激化していて、とても喜ばしいことです。「HMV」は2枚買えば25%引き、「TOWER」は1枚でも最大25%引きです。そしてこれは輸入盤ばかりでなく国内盤も同様なので、うちのような書店が取次から仕入れるよりも安いくらいなのです。「Forest」はオープン当初からDVDは全品10%引きですが、これではますます勝負にならなくなるでしょう。

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2006年07月14日

平野甲賀「もじを描く」入荷のお知らせ

もじを描く

「もじを描く」平野甲賀 
   B6版/並製/60頁 定価1200円+税 
   発行・編集グループ<SURE> 

三月書房のサイトの「他店ではあまり見かけない本」のページでは、一般流通していない、いわゆる「自主流通本」の紹介と通販をしています。もっとも、他店であまり見かけないかどうかは、なんの根拠もなく、たんなる思いこみだけのことですが。それに、「トランス・ビュー」のように、最初こそやや珍しかったかもしれませんが、いまではまともな本屋なら、ほぼどこでも扱っておられるであろう本も、惰性でこのページに載せ続けております。また、短歌の本とか人智学の本とかペヨトル工房の本などのように、それ専門のページがある本は、いくら他店では見かけなさそうではあっても、わざわざ重複して載せることはしておりません。

この「もじを描く」は装丁家、グラフィックデザイナーとして有名な平野氏が、以前某ウェブサイトに連載されていた画と文を加筆添削されたものとのことです。ほぼ見開きごとに独特の描き文字が掲載され、その文字の作成にまつわるエピソードなどが綴られています。
この本を地べたの店やネットで販売している書店は、いまのところかなり少ないと思われます。送料150円にて通販もいたしますからご利用下さい。

「平野甲賀装丁本」はどこの出版社の本でも、すべて晶文社の本に見えてしまうのが特徴です。背表紙は晶文社のだと上部にイノブタだか貘だかのマークがついているのでまだ見分けがつきますが、表紙はぜんぜん見分けがつかないことがよくあります。本屋としましては、他社本を晶文社に発注してしまったり、返品期限がある出版社の本を、ほぼ無期限の晶文社のと間違えて返品しそこねてしまったりしてしまうとまずいので要注意です。

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受贈御礼「舞台評論 vol.3」

舞台評論vol.3

「舞台評論 vol.3(特集:東北からの大衆芸能)」 
   A4版/160頁/モノクロ写真多数 定価2000円+税
   責任編集・森繁哉
   発行所・東北芸術工科大学東北文化研究センター
 
   主な内容
    「移行する身体―歌や言葉のこと―(吉本隆明×森繁哉)」
    「対談 日本風景論(入澤美時×森繁哉)」
    「対談 芸能と芸術のあいだに(中沢新一×森繁哉)」ほか多数


発行所から1冊寄贈していただきました。おそらくうちの店が〈吉本隆明〉本をたくさん売ってることをご存じの方がお送りくださったのでしょう。ISBNはついていますが、一般流通はしていないようですから、直接卸していただけるかどうか、連休明けに問い合わせてみるつもりです。もし卸していただけたら、ネットでは「〈吉本隆明〉本」のページと、「他店ではあまり見かけない本」のページにて通販いたします。
なお、自主流通本をお送りいただいても、そのすべてを取り扱うことはいたしかねます、というか、むしろ販売可能なのはごくわずかしかありません。くれぐれも過大な期待をお寄せいただきませんようにお願いします。

posted by 三月山 at 20:32| Comment(2) | TrackBack(0) | 「本」とか「雑誌」とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月13日

「海鳴り 18」が届きました

海鳴り18号

「編集工房ノア」発行のフリー・マガジン(PR誌)「海鳴り」18号(2006/07)が入荷しました。前号からほぼ1年振りです。出版社のPR誌はいろいろ出ていますが、うちの店ではこれが圧倒的に人気があり、前号は何回か追加をいただいて200冊以上配布したと思います。

原則として、地べたの店またはネットにて、ノアの本、山田稔の本、天野忠の本など関係ありそうな本を買っていただいた方に、「おまけ」として進呈しています。まことに申し訳ございませんが、「非売品」につきこれのみの通販はいたしかねますのでご了承ください。なお、今号の目次は下記の通りです。

海鳴り18目次.JPG

天野忠さんのは未発表エッセイ、山田稔さんのは今春の書き下ろしです。

posted by 三月山 at 16:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 三月書房からのお知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月12日

メール版「<吉本隆明>本 新刊のお知らせ」  


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メール版<吉本隆明>本 新刊のお知らせ  2006/07/12
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 ※主な内容
   本日入荷
   ○「初期ノート」 光文社文庫版

   近刊のお知らせ
   ○「俳壇:8月号」7月14日刊 本阿弥書店 
     (「詩歌の潮流」という連載の第8回に吉本氏が登場)

   非<吉本>本入荷のお知らせ
   ◎村瀬学・著「自閉症:これまでの見解に異議あり!」


三月書房のメルマガ「メール版<吉本隆明>本 新刊のお知らせ」の2006/07/12号を発行しました。
定期購読ご希望の方はこちらのページからメールにてお申し込み下さい。
<吉本隆明>本の通販もしておりますからご利用下さい。
<吉本>本につきましては自主流通本も多種取り扱っております。
なお「<吉本隆明>本」とは、吉本さん本人の文章または談話が掲載されている出版物(含・ウエブ記事)と、吉本さんに関する評論やゴシップ等の掲載された出版物(含・ウエブ記事)の総称です。
それから「非<吉本>本」とは、吉本氏本人はまったくかかわっておられない本ですが、元「試行」の寄稿者だったり、吉本氏と共著を出されたことがあったりする著者の本のことです。以上言うまでもなくあまり厳密な分類ではありません。

posted by 三月山 at 15:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 三月書房からのお知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月11日

「喜久屋書店漫画館」新装開店

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊007

漫画館2006/07/11

この「書店のうわさ別冊08」では工事中だった「喜久屋書店漫画館」が、7月1日に新装開店していました。以前は数店南に「漫画館II」がありましたが、そこが「ランダムウォーク京都店」に変わるため、2店を1店にまとめてリニューアルしたわけです。とはいえもとは1店だったのが元に戻っただけですが。現在工事中の南店のシャッターには「漫画館IIの商品は新漫画館の2Fに移しました」というような意味のことが掲示してありました。ちょっと見学してみましたが、売り場面積は30坪が2フロアで計60坪くらいでしょうか。うちの店も少しは漫画本を置いてはいますが、こことは数%程度しかダブラないようでほとんどなにもわかりませんでした。2階では、DVDやフィギュアのほか「ボーイズラブ」ものがやたらに多かったですが、このあたりについてはまったく無知なので、その品揃えについては感想すら述べられません。上の写真の手前右端のガラス越しに藤色の花が見えるかと思いますが、この高価そうな生花には「祝リニューアル開店 日本洋書販売社長賀川某」と記されていました。言うまでもなく、これは「ランダムウォ−ク」の親会社の社長からの進物兼宣伝物です。

posted by 三月山 at 23:17| Comment(0) | TrackBack(1) | 京都の書店のうわさ 別冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「BOOKOFF 京都三条駅ビル」店

<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊006

bookoff京阪三条店2006/05/16

現在「BOOKOFF」は京都市内に9店あるようですが、この店は市内2店目として、1999年11月にオープンしました。ほかの8店と違ってこの店だけは、うちの店からの徒歩圏内です。1980年代半ばに、京阪電車の「七条」〜「出町柳」間が地下化されたときにできた「三条京阪駅北ビル」の1階から3階に入居しています。このビルはオープン当初こそ各階にいろんな業種のテナントが入居していましたが、まったく繁昌しなくて次々に退去し、一時は空きテナントだらけになってました。このように他の業種では商売にならない物件でも成り立つのが「BOOKOFF」のエライところでしょう。同社のサイトによりますと、同社の分類では「大型店」となってますが、3フロア合わせてもせいぜい100坪位の中型店のように思えます。京阪電車と市営地下鉄がクロスする乗換駅の駅ビルですから、立ち寄るのには便利ですが、駐車場がなく自転車やバイクも無理しないと止められないので、売りに行くにはやや不便そうです。たまに100円コーナーを覗いてみますが、「善行堂」さんやその同業者にセドられた後なのかどうか、ちかごろ何一つ収穫がありません。それにしても「BOOKOFF」のCDやDVDはなぜあんなに高いのでしょうか?あんなつまらないものを、あんなに高く売っても売れるとは思えません。本なら何でも半額で、売れ残りは数ヶ月後に100円になりますが、CDやDVDは2割引か3割引き程度がふつうで、輸入盤なんかは新品よりも高いことも珍しくありません。そして、売れ残りが数ヶ月後に100円になるわけでもありませんから、本とはそのシステムがどこか違うようです。

posted by 三月山 at 10:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 京都の書店のうわさ 別冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする