<天に唾する>京都の書店のうわさ 遺跡編25
昨年の9月末に閉店した「紀伊國屋書店 MOVIX京都店」の跡地に、昨年の12月16日に「ゲームパニック京都」というゲーセンがオープンしました。ゲーセンには縁がないのでこの店にどんな特長があるのか、そして繁盛しているのかはぜんぜんわかりません。しかし、紀伊国屋書店よりもこの街の雰囲気に合っていることだけは間違いないでしょう。
<天に唾する>京都の書店のうわさ 遺跡編25
昨年の9月末に閉店した「紀伊國屋書店 MOVIX京都店」の跡地に、昨年の12月16日に「ゲームパニック京都」というゲーセンがオープンしました。ゲーセンには縁がないのでこの店にどんな特長があるのか、そして繁盛しているのかはぜんぜんわかりません。しかし、紀伊国屋書店よりもこの街の雰囲気に合っていることだけは間違いないでしょう。
さぼってしまって、今年はついにこの「速報」を3回しか発行できませんでした。「速報」の看板を下ろすか、もう少し回数を増やすかしないと、ちょっとまずいような気がしないでもありません。が、少し言い訳をしておくならば、出版業界はなにやらしんきくさい閉塞状態で、いっこうに面白い話題がありません。この上消費税まで上げられたらたまったものではありませんが、その前に世界経済がクラッシュしかねず、そうなれば消費税など吹っ飛んでしまうことでしょう。いずれにしろ、いまよりももっとダイナミックな展開になれば、発行回数は自然に増えますからお楽しみ?に。
「三月書房販売速報」のバックナンバーはこちらでお読み下さい。最新号は発行の1月後にアップします。定期購読のお申し込みは、同じページからメールにてお申し込みください。
三月書房の地べたの店は“年内無休、1月1日〜4日は休み”です。
今年も歳末という雰囲気はほとんどありませんが、うちの地べたの店は来週から年内無休です。よーするに、火曜が定休ですが、残り2週の20日と27日は営業するということです。しかし、うちの店の火曜定休も変更10年たち、かなり覚えていただけたようで、昨年末に営業した火曜日は、その他の曜日の半分くらいの売上しかありませんでした。今年も同様ならば、来年は年内無休をやめてしまうかもしれません。それから、大晦日も売上が落ちる一方なので、ぼちぼち休みにしたほうがよいような気がしています。うちの商店街では、ちかごろは休みの店のほうが圧倒的に多くて、開けているのが少し恥ずかしいような気がしないでもありませんから。今年はいちおう開けますが、お客があまりにも少ないようなら早めに閉店することになるでしょう。なお、正月は例年通り5日からの営業です。百貨店や量販店の初売りは元日か2日が多いようですが、うちの商店街は6日からの店も少なくありませんから。
上の写真は12月16日の三月書房前の街路樹(イチョウ)の様子です。ごらんのように、いまだに紅葉しきらずに緑が残っている葉すらあるくらいです。すべて落葉するのは、まだしばらく先になりそうで、当分は落ち葉の掃除がたいへんです。むかしは11月末には紅葉していたのですが、ちかごろは半月くらい遅くなっているようです。これは寺町通りの街路樹ばかりではなくて、嵐山や大原など紅葉が売り物の観光地でも同様で、11月の観光シーズンが悪影響を受けつつあるそうです。しかし、これを“地球温暖化”と短絡的に決めつけるのはあまりにもあさはかで、京都方面の秋が近年“たまたま”暖かいというだけのことです。
「他店ではあまり見かけない本」入荷案内
「コタニ・プレイズ・タルホ」定価1001円(税込) 喜多ギャラリー
「ぽかん02号」編集・真治彩 発行ほかん編集部 定価1000円
創刊号がわりと売れた「ぽかん」の2号が入荷しました。特集が“私の大阪地図”、ちなみに前号は小特集“ハロルドとモード 少年は虹を渡る”。A5判横開きで全88頁、多くの頁が横3段組で活字がかなり小さいため、見た目よりも字数はかなり多そうな感じです。内容はほぼぜんぶ「本の話」か「本」の周辺の話です。詳しい目次等は発行所のサイトでごらんください。
この雑誌の通販も他店ではあまり見かけない本」のページからどうぞ。創刊号も残っています。販売書店は20店近くあるようなので[レア度★☆]
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「アナキズム・カレンダー2012“アナキストたち2 戦前-戦後編”」
A4判/28頁 税込1200円
アナキズム文献センター 編集・発行
今年も「アナキズムカレンダー」が入荷しました。昨年の続編で「アナキストたち2 戦前-戦後編」です。A4判が縦に開いてA3判になり、下段がカレンダー、上段には日本の代表的なアナキストが毎月一人紹介されています。今年のメンバーは 1月=川仁宏、2月=秋山清、3月=井上美奈子、4月=水沼辰夫、5月=望月桂、6月=山口健二、7月=遠藤斌、8月=向井孝、9月=今泉省彦、11月=笹本雅敬、12月=辻まこと、そして10月だけが“ベ反委”となっています。それぞれ数葉の写真(あるいは絵や書影)と略伝が掲載されていますが、半分以上はほとんど知らない人です。現在、うちの店で販売中なのは、辻まこと、秋山清以外だと、向井孝、山口健二、望月桂、井上美奈子(茅辺かのう)が各1〜2冊あるだけです。それにしても、このシリーズは上出来なので、来年以降も続けてほしいものですが、はたして掲載可能なアナキストはあと何人くらい残っているのでしょうか。
このカレンダーの通販は三月書房のサイトでどうぞ。送料80円です。
*「辻まことの本」本はこちらのページに多数あります。
*望月桂「漫文漫画」は黒色戦線社のページへ
*「秋山清著作集」、向井孝「暴力論ノート」、山口健二「アナルコ・コミュニズムの歴史的検証」などは南天堂関係者のページへ
*那須耕介「ある女性の生き方:茅辺かのうをめぐって」は編集グループ〈SURE〉の本のページへ
「他店ではあまり見かけない本」入荷案内
山田稔「日本の小説を読む」四六判・並製 222頁 定価2200円+税
(2011年11月11日 初版第1刷発行※奥附記載)発行・編集工房<SURE>
10月末の刊行だったそうですが、当店には昨日夕方に届きました。発行所に直接予約された読者にはぼちぼち届いているころでしょう。当店にご予約いただいた分は昨日中にほぼ発送できました。
*目次
1 「日本の小説を読む会」盛衰史
2 小説をこんなふうに読んだ−討論の記録
3 後のはなし−会報の「合本」が出来るまで
あとがき
読んだ作品一覧
ページ配分は「盛衰史」が70頁強、「記録」が100頁強、「後の」が10頁、「一覧」が14頁となっています。「盛衰史」によれば会の始まりは1954年ごろで、最終400回が1996年。月1回、居酒屋での二次会も含めると8時間以上もかかる会だったそうです。最盛期は1970年代の200回目ごろまでだったようですが、衰退した外因は、日本の「純文学」の不振・退潮とのことです。新作が不振・退潮であったとしても、過去の名作ならよいかと言えば、こちらは絶版で手軽に購入できないことが多くなったとのこと。これは新本業界関係者としても、まことに納得のできる理由です。「記録」は深沢七郎の「風流夢譚」、高見順の「いやな感じ」など16本。「合本」は上下巻で1200頁、部数200組、頒価5000円。2010年の古書価は数万円だったそうですが、この本が出たので高騰するのではないでしょうか。
編集工房〈SURE〉の本は京都市内の数店と発行所のサイトでも販売していますから[レア度★★☆]
「他店ではあまり見かけない本」入荷案内
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「夜想bis 特集*ドールという身体」定価1000円+税 ステュディオ・パラボリカ
9月10日に入荷。ペヨトル工房解散後も「夜想」はパラボリカからほぼ年に1冊出ていますが、今回のは初めて旧「夜想」と同じA5判に戻り、定価も安くなっています。しかし、なぜか、売れ行きはたいへんよくありません。復刊1号の「#ゴス」は軽く100冊以上売れましたが、最近は落ちる一方です。これがうちの店だけなのか、他の書店でも同じなのかは不明ですが、復刊以来買い続けてくれていた通販客も、今号ほぼ全員がパスされましたので、内容的にもやや魅力が無いのかもしれません。うちの通販もペヨトル本に関しては送料無料なので、Amazonにすべて取られたとも思えません。
*主な内容
■吉田良 --interview ベルメールからの「遅れてきた手紙」
■三浦悦子 Etsuko Miura
■中川多理 --interview 豊穣なる「白の空虚」
■陽月 --interview 人形は見る人の鏡
■林美登利
■みつばち@BabyBee --monologye カスタムという名の創造
■マンタム --interview 作家で不思議骨董商で……
■リエン --interview 秘かにただよう月下香
復刊「夜想yaso」のバックナンバーは全点在庫あります。旧ペヨトル工房の本もまだいろいろ残っています。通販は「ペヨトル工房関係本の在庫」のページからどうぞ。パラボリカの本は地方小出版流通センター扱いでふつうに流通していますから[レア度☆]
「ぼくの古本探検記」高橋輝次 定価1710円+税 大散歩通信社
10月30日入荷。“Sanpo magazine 別冊2”は関西在住のフリー編集者、高橋輝次氏の「ぼくの古本探検記」です。この著者は古本関係本を10冊以上も編著されていますが、うちの店ではどの本もあまり売れた記憶がありません。「関西古本探検」と「古本が古本を呼ぶ」とは新本バーゲンで半額以下にしているのですが、それでもたいして売れていません。“Sanpo magazine 別冊1”は善行堂氏の「古本のことしか頭になかった」でしたが、こちらはたいへんよく売れています。善行堂氏の新潮社と青弓社からの本はある程度は売れましたが、大散歩通信社のはそれらよりもはるかに好成績です。これはやはり扱い書店が少ないからでしょう。
*主な内容
・それぞれにとっての林芙美子像−和田芳恵ほか
・十三の詩人、清水正一の生涯と仕事を追って
・大阪の俳人、小寺正三の人と仕事−高橋鏡太郎再見
・神戸の文芸同人誌『首』を見つける−山村順の作品と生涯
・北村秀雄と『令女界』『若草』編集部
・二冊の回想記を読む―東郷青児『他言無用』と清水泰夫『忘れ潮』
・文明社のことなど再び
・カレー屋主人の出した文芸雑誌『いんでいら』を見つける!
・原稿用紙と鉛筆の話−作家たちのこだわり
・明治の小書肆、文祿堂主人のおもかげ
・陶芸作家 河合卯之助が若き日に係わった文藝同人誌を見つける!
・埋もれた古本たちを読む
大散歩通信社の本の通販は「他店ではあまり見かけない本」のページからどうぞ[レア度★★]。なお、高橋輝次氏の特価本は「新本特価コーナー」の右文書院と青弓社のページに並んでいます。
<天に唾する>京都の書店のうわさ 別冊008の2
「紀伊國屋書店 MOVIX京都店」が8月28日付けで閉店を発表しました。同社のサイトによれば「諸般の事情により勝手ながら2011年9月末日を以て閉店させていただくこととなりました。」とのことですが、この“諸般の事情”とは9月3日毎日新聞によれば「複数の競合店の出店もあり、売り上げが低迷し、回復困難と判断した」ということのようです。複数の競合店とありますが、この地域では近年競合店の出店はほとんどなくて撤退ばかりです。この店の開店は2005年4月ですが、同年10月に丸善、2006年にブックファースト京宝店が閉店し、2006年2月にジュンク堂BAL店の開店はあったものの、河原書店、ランダムウォーク、ふたば河原町などの閉店もあって、このあたりの書店数と売り場面積は間違いなく減少していました。ようするに、競合店というよりも、河原町三条〜四条周辺が四条烏丸方面や京都駅方面に負けたということでしょう。しかし、そんなことよりも、出版業界全体の長期低落と、この「MOVIX京都店」自体の店づくりに売上低迷の大きな原因があったように思えます。
この店の一番の問題は、1階の一番良い場所をインショップ形式で「Forest」というCD/DVD売場に明け渡していたことです。CDやDVD業界はこの店の開店当時ですらすでに下降中であり、しかもその下降速度は書籍・雑誌をはるかに上回っていることはあきらかでした。このことはこのブログの2006年07月15日の記事で指摘済みです。さほど広くもない店ですから、本来ならCDやDVDなどは置かずにもっと書籍を置くべきだったと思うのですが、業界のうわさでは「Forest」は同社のトップの娘さんだったかの担当とかで、支店レベルではどうしようもないとかの話でした。もう少し早い段階で「Forest」を追い出し、地下1階の売場を廃止して、1階のみで書籍・雑誌を売れば少しは採算が良かったのではと思いますが、これは部外者のまったくあてにならない感想に過ぎません。未見ですが、日経新聞によればここの跡はゲーセンになるそうです。いまさら何ですが、新京極に書店は似合わないので、最初からゲーセンにしておいたほうがよかったのではと思います。
それにしても、1997年に開店して2003年に撤退した「ゼスト御池店」に続いての早期撤退は、紀伊国屋書店と京都の相性の悪さなのか、両店とも200坪程度しかなくて、あまり本腰を入れていなかっただけなのかどちらなのでしょうか。そして、将来的には京都市内のどこかにまた出店する可能性があるのか、もうこりごりなのかもちょっと気になるところです。
山田稔「日本の小説を読む」四六判・並製 約200頁 予価2200円+税
発行・編集工房<SURE> 2011年10月下旬刊行予定
山田稔さんの書き下ろし単行本は、たぶん2008年の「富士さんとわたし−手紙を読む−」以来でしょう。編集工房<SURE>からの案内によれば「この度、知る人ぞ知る“日本小説を読む会”の盛衰史が、山田稔さんによって書き下ろされました。当時、どのように日本の小説が読まれたか、山田稔が記録をつとめた選りすぐりの『討論』十六篇を併せて収録しました。」とのことです。目次等の詳細は<SURE>のサイトでお確かめください。
三月書房では、送料100円にて通販いたします。7月15日の当ブログにてお知らせしました「海鳴り23」の同送をご希望されます場合は、その件をお書き添えください。ご予約は「山田稔の本」のページまたは「編集工房<SURE>の本」のページからメールでどうぞ。
「他店ではあまり見かけない本」入荷案内
昨年亡くなった河野裕子さん関係の出版物は大量にでていますが、この雑誌は故人のホームグラウンドであった「塔短歌会(主宰:永田和宏)」が1年かけて編集された、決定版ともいうべき追悼号です。総頁数466頁、特集部分287頁、残りは通常の8月号です。部外者としては追悼号は臨時増刊にして通常号とは別立てにしていただいたほうがありがたかったような気がしないでもありませんが、会には会のご都合がおありなのでしょう。追悼部分の主な内容は結社内外の歌人、知人、友人、家族等の追悼文、エッセイ、座談会、歌論等がメインで、アルバム、著作目録、そのた資料も満載です。塔短歌会のサイトによると、地べたの書店で販売しているのは、名古屋のちくさ正文館とジュンク堂池袋店と三月書房の3店のみなので[レア度★★★]。
この雑誌の通販は三月書房のサイトの「現代短歌の本」の頁からどうぞ。
佐藤幹夫氏編集の「飢餓陣営」最新号は“特集:吉本隆明と東北を想う”です。吉本氏のインタビュー記事は大震災と東北の風土についてのもので23頁分となかなか読み応えがあります。その他では、5月に出版された「編集者=小川哲生の本 わたしはこんな本を作ってきた」が好評の、小川氏への聞き書きの第1回「小さな会社だからこそ、著者一番の仕事をもらいなさい」がなかなか面白く、今後が期待できます。その他の内容は発行所のサイトにてお確かめください。発行所のサイトによれば、この雑誌を扱っている書店は三月書房以外に新宿・模索舎など10店ほどあるようなので[レア度★★]。
この雑誌の通販は三月書房のサイトの「吉本隆明の本」の頁または「他店ではあまり見かけない本」の頁からどうぞ。
佐藤通雅氏が「試行」「無名鬼」「あんかるわ」等の影響を受けて1966年に創刊された個人誌「路上」の第1期終刊号です。通常記事のほかに、全号の総目次と執筆者名簿が掲載されています。それにしても45年間続いたこと、そして年に2.6冊の割合でコンスタントに刊行されたことは、有料販売の個人誌としてはあまり例がないのではと思います。第2期以降も発行されるようですが、こちらは直接の予約購読のみとなるそうですが、その件につきましては発行所のサイトでご確認ください。発行所のサイトによれば、この雑誌を扱っている書店は三月書房以外にはないような感じなので[レア度★★★★]。
この雑誌の通販も三月書房のサイトの「吉本隆明の本」の頁または「他店ではあまり見かけない本」の頁からどうぞ。