![]()
「『押し紙』という新聞のタブー」黒藪哲哉・著 宝島社新書 定価648円+税
日本新聞業界の恥部でありタブーにして宿痾ともいうべき“押し紙”問題についての新刊が宝島社から刊行されました。この問題については、過去にも黒藪氏の本や氏の情報源の一人である滋賀県新聞販売労組の沢田氏の本は何冊か刊行されていますが、自費出版だったりマイナーな出版社からだったりで、一般の読者の目に触れることはほとんどなかったと思われます。しかし、有名出版社の新書となれば、全国の多くの書店に並びますから、少しは新聞業界の醜態が世間の目に触れることでしょう。ここでは内容の説明をするかわりに、目次を掲載しておきます。かなり詳細な目次ですから、これを読むだけでも新聞社の暗部について、ある程度の見当がつくはずです。
「『押し紙』という新聞のタブー:販売店に押し込まれた配達されない新聞」
目次
第1章 朝・毎・読――没落の真相
朝日新聞に差し出された「念書」
ネットの告発に連続訴訟で応じる読売新聞
中央紙の経営悪化が止まらない
新聞社の没落と「押し紙」政策の破綻
第2章 欺かれる広告クライアント
「押し紙」の仕組み
「押し紙」で得られる販売収入の額とは?
補助金で「押し紙」を買い取らせる!?
ABC部数と広告料金の関係
「押し紙」でバブル化した新聞社経営
「押し紙」を止めれば、洪水のようなリストラが
第3章 「押し紙」が支えてきた新聞ビジネス
30年前から問題化していた「押し紙」
読売――「北田資料」で1980年代から「押し紙」が問題に
朝日――10月になるとABC部数がなぜかアップ
産経――「押し紙」小屋の設置
毎日――「押し紙」7割の販売店も
「押し紙」をなぜ断れないのか?
地方紙の「押し紙」事情
第4章 水増しされる折込チラシ
“どんぶり勘定で受注”のデタラメ
YouTubeに流れたチラシ回収現場の動画
ABC公査のグレーゾーン
新聞関係者の勢力が強い日本ABC協会
折込チラシ詐欺の実態
公共チラシ詐欺――税金もっとよこせ!
新しい折込チラシ詐欺の横行
第5章 NOと言えない販売店
新聞社が「押し紙」を否定する“論拠”
部数の「虚偽報告」を強制したのか否か?
読売の販売店改廃を認めなかった福岡高裁
それでも続く虚位報告を理由にした強制改廃
「押し紙」を断ったら補助金カット
片務契約をかざして揚げ足取り
第6章 誰も書けなかった「新聞拡張団」
戦前からあった“恫喝セールス”
景品は電子レンジに自転車!?
朝日――部数を拡大しなければ言論の自由は守れない!?
読売――“1000万部”をバックに総理を動かす
「立派な入れ墨ですね」
跡をたたないセールス員の暴行事件
新聞奨学生の手取り月給は8万円!!
第7章 部数至上主義と世論誘導
政治家と政治記者の特別な関係
世論誘導の背景に巨大部数が!
記者クラブを介した恣意的な情報操作
記者クラブは“談合”の場か?
“民主党圧勝”のカラクリ
新聞社に公的資金投入の愚
第8章 政界工作の大罪
日販協と新聞族議員の“絆”
「中川秀直先生に恩返しをする機会が……」
政治資金のばら撒き――山本一太議員に800万円が!
毎日の不正経理事件
最大の権益は「再販制度」と「新聞特殊指定」
自由競争になれば「押し紙」ができない
「再販制度」廃止を阻止する政界工作
四大悪法の成立と引き替えに…
世論誘導の大部隊になり下がる新聞
○参考図書
『新聞社の欺瞞商法―「押し紙」「折込広告」の実態を追う』リム出版新社】
『新聞があぶない―新聞販売黒書』花伝社
『崩壊する新聞 新聞販売黒書part2』
『新聞の底辺から抗議の声を上げた:京都新聞藤ノ森販売所と池内淑子の闘い』池内淑子さんを支える会(註。販売はこちらで)
『プレカリアートの憂鬱』雨宮処凛 講談社
(※「債務奴隷?人身売買?『新聞奨学生』のあまりにも過酷な世界」所収)
○参考サイト
「新聞販売黒書」黒藪哲哉氏のサイト
○「三月記(仮題)」の過去ログから
*滋賀県新聞販売労組推薦!「ミナミの帝王 94」
*サワダオサム個人誌「壁」終刊号(註。「壁」はその後復刊してまたまた新聞販売の問題についての記事が載り始めてます)。

